もう始まっている太陽光発電所の発電量低下、 安定売電に欠かせないO&Mとは

太陽光発電設備の経年劣化とO&Mの必要性

2012年、太陽光発電の固定価格買取制度(FIT)が始まり、FIT開始後早々に発電を開始した設備は10年近く経ってきました。
最近では、パワーコンディショナなどの周辺機器類が故障してしまう発電所も出てきています。

今のパワーコンディショナは10年前のものより性能や機能を向上させているものがほとんどなので、単純にパワーコンディショナだけを交換すればいいということにはならず、場合によってはパネルの枚数を増やすなどの大規模修繕工事を伴うこともあります。

今までは、太陽光発電所のオペレーション・メンテナンス(O&M)は、駆けつけ、草刈りだけを考えていればよかったオーナーも、経年とともにさまざまな重大トラブル、不具合が発生するリスクを考えなければなりません。
しかし、定期的な点検メンテナンスをおこなうことで、結果的に出費を抑えるかたちで安定運用することができます。

今回は、太陽光発電所の年次定期点検で発見されたモジュールの割れについてご紹介します。
定期点検は、長期的に問題箇所を点検・監視、時には修繕工事をおこなうことで、未来に起こりうる重大な不具合を未然に防ぐことにつながります。

モジュールの割れ:原因とリスク

そもそも、モジュールの割れはどうやって発生するでしょうか?
原因として考えられるのは、初期不良や施工不良、経年で地盤の沈みによるモジュールのよれ、カラスといった鳥などによる投石…と、さまざまな場合で発生します。

下図のように写真画像ではパッと見ただけではわからないかもしれませんが、目視点検でよく発見する不具合の一つです。

この現場では、モジュールが4,000枚ほど使用されている1MWの太陽光発電所で、全体で200枚、ストリング単位でいうと2か所程度モジュールの割れが発見されました。
この場合、I-Vカーブ測定では、出力を調べてもほとんど落ちていませんでした。ただ今の段階で出力に問題がなくとも、経年とともに出力が下がっていくことや不具合が発生することが予想されます。

起こりうる不具合としては、次のようなことが考えられます。

・ホットスポットになってしまい、熱を発するケース
・電流が漏れてしまい、誤って触るなどして感電してしまう可能性
・絶縁不良により、パワーコンディショナが止まってしまう可能性

いずれも発電所保有者の方にとっては避けて通りたいリスクに違いありませんが、自然の中で発電をおこなう太陽光発電所ではすべてのリスクを100%避けるというのはなかなか難しいことです。
しかし、これらの問題は定期的な点検やメンテナンスをおこなうO&Mを取り入れることでリスクを軽減することができます。

では、この点検時には実際にどういったリスクを発見することができるのか?実際の現場写真と合わせてご説明いたします。

定期点検O&Mで軽減できるリスク

定期点検では、例えば先ほど「起こりうる不具合」としてご紹介したようなホットスポットを発見することができます。
このホットスポットがモジュールにができてしまうと、熱を発し、最悪の場合は火災になる可能性もありますので、定期点検で発見し対処したい不具合のひとつです。

この写真は、サーモグラフィックカメラでホットスポットを発見した時のものです。
このケースでは、他の部分よりも20℃近くも高温になっており、夏場では80℃近く発熱している箇所もあったため危険な状態でした。

定期点検では、目視でのチェックだけではなく、こうしたサーモグラフィックカメラでの検査も実施いたします。

緊急駆けつけ的な目的での監視といったO&Mでは、発電所が止まって長期にわたり発電ができないという不具合は発見できますが、将来に起こりうる問題の発見や改善ができません。

O&Mをする目的は、今現在起こっている問題や状態を把握するだけでなく、将来に起こりうる問題や重大な欠陥(火災や発電量の著しい低下など)を早期発見し、その問題箇所を、経年的に状況監視、メンテナンスをすることです。毎年O&Mをおこなうことにより20年間安定運用させることができます

どんなにメンテナンスをおこなっても機器類には寿命があり、20年の間にはパワーコンディショナの入れ替え工事や、それに伴うストリング変更工事などが発生するでしょう。

当社では、長く安定的に売電できる発電所の点検・メンテナンスをご提供しています。

また、転売などで太陽光発電所の調査が必要であれば、発電所の査定・評価(デューデリジェンス)や、あるいは再生(リパワリング)、改善のコンサルティングもおこなっておりますので、発電所をお持ちで少しでも不安がある方は当社にお声がけください。

 

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太陽光発電の設計・施工で20年以上の実績。最近では再エネ率の高い電気と蓄電池を併せた提案も好評です。環境にいいこと・持続可能な地球・100年後の子供たちのために様々なソリューションで再エネ普及をしています。

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