新設工場に太陽光発電と産業用蓄電池でBCP対策を「株式会社ホロン様」事例紹介

インタビュー

今回は2021年6月に新社屋を建てられた、半導体電子ビーム測定・検査装置専業会社である株式会社ホロンの取締役 総務部長の菅野 明郎様に太陽光発電と産業用蓄電池を設置された理由についてお伺いしました。

ホロン様の事業内容について

電子顕微鏡を応用した半導体の検査装置の会社です。

小型化及び高機能・高性能化が進むパソコンやスマートフォン(スマホ)、デジタル家電などの機器に不可欠な半導体が、設計通りに正しく作られているかを検査・測定する装置を主力製品としています。

基本的には、半導体の原盤(ファトマスク)に描いてあるパターンのある2点間の距離をナノ単位で正確に測定できる技術で、ファトマスクはフィルム写真で言うネガに相当し、そのネガがきちんとできていないとすべて不良品になってしまうため、大変精密な計測が求められます。

当社は、正確性や独自の技術が認められ、さまざまな半導体メーカー及びファンドリ(※)からのオーダーを受けて受注生産をおこなっています。

電子顕微鏡はファトマスクに電子を照射(一次電子)しますが、ファトマスクは絶縁物なので電子をあてると電子が滞り、跳ね返ってくる二次電子が得られず画像が形成されません。しかし、当社は電子が滞ることなくその跳ね返ってくる二次電子を得る独自の技術をもって正確な計測を実現しています。

この当社の独自技術は、半導体製造装置の世界最大手である米アプライズマテリアルズ社はそれらをシリーズ化しておりますが、当社の装置はそのラインアップのひとつになっています。また、当社の欧米での代理店でもあります。

※ファンドリとは、とは、半導体産業において、実際に半導体デバイス(半導体チップ)を生産する工場のことを示します。

【BCP対策に】太陽光発電+産業用蓄電池を導入した経緯

今回、新社屋を建てたのですが、その際に銀行より「太陽光発電を設置すると補助金なども活用できるので導入してみては?」という提案を受けて導入を検討しました。

提案の際、補助金の活用や、太陽光発電設備だけではなく蓄電池を導入することによるBCP対策の提案を聞いて、最終的には太陽光発電とエネマン製の産業用蓄電池を導入しました。

産業用蓄電池は万が一災害が起こっても、BCP対策としてサーバーなどのバックアアップができ、加えて、災害時に従業員の避難場所として、少なくとも何時間かは過ごすことができる場所を作るために導入しました。

また、地球温暖化対策として二酸化炭素を少しでも排出しないように太陽光発電が有効だとは知っていたものの、やはり会社ですので、元がいつ取れるのかなどの投資回収については、常に考える必要がありました。

そんな中、東京都の補助金は設置費用の2/3を補助してもらうことができたので、それも大変助かり、導入の大きな後押しになりました。

太陽光発電設備の概要:

システム容量 68.32kW
太陽電池メーカー サンテックパワージャパン305W×224枚
蓄電池システム エネマン蓄電池32kWh×1台
年間総発電量 75,040kWh
年間CO2削減量 38,421kg-CO2
太陽光発電設備68.32kW(アンカーレス架台使用)

太陽光発電設備68.32kW(アンカーレス架台使用)

産業用蓄電池(エネマン製)32kWh      ホロン様新社屋入口

産業用蓄電池(エネマン製)32kWhとホロン様新社屋入口

【自家消費型太陽光発電システム】導入後の効果や印象は?

新しい施設に太陽光発電と蓄電池を設置したので、前と比べて電気代が下がったということは比較のしようがないため言えないのですが、太陽光発電の電気を自家消費させているので、確実に電気代は削減されていると思います。

今後は、省エネも含め、待機電力の削減や創エネをおこないながら、事業活動を進めていこうと思います。

本業でいえば、冒頭でもお話したとおり、ニッチな技術で他社には真似できないNO.1の技術で、他社ともシナジーを生みながら事業をおこなっていきたいと思います。

 


【編集後記】

新社屋を建設時に、環境に配慮し、万が一のBCP対策としても使える設備として太陽光発電と産業用蓄電池を設置されたホロン様ですが、働く人のことを考えたスペースづくり、災害時に従業員が集まれるスペースを確保されていて、大変感動いたしました。

当社も、ホロン様はもちろん、多くの会社様の屋上への太陽光発電設備や蓄電池の設置工事を通じて、電気代削減やCO2削減に寄与できればと思いました。

新設工場や既設の工場屋根への太陽光発電設備の設置は、電気使用量や工場の稼働状況を鑑みた設計施工が必要です。

当社では、多くの工場屋根への太陽光発電設備と蓄電池の導入をご提案・施工しておりますので、何かご相談やご質問などございましたら、ぜひお問い合わせください。

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