11月20日は「世界子どもの日」知っておきたい成り立ちと意義
「子どもの日」と聞くと、5月5日を連想される方が多いのではないでしょうか?
確かに、日本で子どもの日と言えば端午の節句とも呼ばれるこの日ですよね。こいのぼりや兜、柏餅なんかのイメージが強いと思います。
しかしそれとは別に、世界的に制定された「子どもの日」があります。
それが今回ご紹介する「世界子どもの日」です。
どんな目的でつくられたのか、どんなことがおこなわれる記念日なのか。簡単にまとめてみましたので、ぜひご覧ください。
「世界子どもの日」の成り立ちと子どもたちの“今”
「世界子どもの日(World Children’s Day)」は、1954年に国連によって制定されました。
これは世界の子どもたちのための記念日で、子どもの権利の認識向上や子どもの福祉の向上を目的に設けられました。そのため、毎年11月20日には世界中で子どもたちが主体となって参加するさまざまな催しなどもおこなわれています。
また、1989年の11月20日には「子どもの権利条約」が国連総会で採択されました。これは、すべての子どもに人権を保障する初めての国際条約となりました。
では、「子どもの権利条約」とはどんな条約か。そして、現在の世界の子どもたちはどんな状況にあるのかについて、この機会に少し知ってみましょう。
「子どもの権利条約」とは?その内容を簡単解説
「子どもの権利条約」は、2019年時点で国連加盟国数を上回る196の国と地域で締結されており、世界で最も広く受け入れられている人権条約となっています。
この条約では、18歳未満の児童(子ども)に対しひとりの人間としての人権を認めるとともに、必要な保護や配慮に関する権利が定められています。権利の内容は大きく分けて次の4つです。
・生きる権利
・育つ権利
・守られる権利
・参加する権利
どれも当たり前に必要な権利だと感じられると思います。ですが、世界や日本でもこうした権利はまだ100%守られているとは言えません。
世界の子どもたちの現状を知る
「子どもの権利条約」が制定されてから2019年時点で30年が経過しました。大きく状況が改善したこともあれば、新たな課題も生まれてきました。
ユニセフでは、30年の成果と課題をまとめた報告書を公開しています。こちらを参考に、現状がわかりやすいデータをいくつかピックアップしてみましょう。
<いい成果>
・世界の5歳未満児の死亡率は約60%低下した
・学校に通っていない小学校学齢期の子どもの割合は18%から8%に減少した
<課題>
・2010年以来、はしかのワクチン接種率は停滞している
・世界的な初等教育水準に達していない子どもの数は2007年以降変動せず
報告書を見ると、世界全体的には改善が進んでいても、依然貧困国や発展途上国では厳しい環境が続いていることがわかります。こうした不平等をなくしていくことが大きな課題となります。
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いかがでしたでしょうか?
「世界子どもの日」について、少しでも知っていただければ幸いです。
当日にはさまざまなイベントも行われているので、そちらもぜひチェックしてみてくださいね。