【法人向けソーラーカーポート】補助金情報をわかりやすく解説!2024年~2025年
「ソーラーカーポート」とは、カーポートの屋根に太陽光パネルを設置する方法です。駐車場をそのまま活用することができ、太陽光発電のメリットとカーポートの機能が両立する設備として注目されています。
近年はソーラーカーポートの設置コストが低減傾向にあります。また、2021年頃からは再生可能エネルギーの普及拡大を推進したい国の意向から補助金も開始されたため、ますます導入を検討し易い状況にあります。
そこで今回は、法人・企業さまが活用できるソーラーカーポートの補助金の概要や条件、ポイントなどをまとめてわかりやすく解説します。ご検討中の法人・企業さまはぜひご参考ください。
2024年(令和6年度)のソーラーカーポート補助金は?
2024年(令和6年度)は、環境省によりソーラーカーポート向けの補助事業が実施されました。地方自治体からは、東京都が補助事業を実施しています。
環境省の補助事業は、今年度(2024年度)の公募受付は終了していますが(2024年9月時点)、来年度も「令和6年度補正予算・令和7年度予算」として同様の補助事業の継続が予定されています。
また2024年度からは、補助対象経費の3分の1が補助金額(上限1億円)となりました。この金額がそのまま据え置かれた場合は高い補助額となるでしょう。
東京都は「令和6年度~令和9年度(申請は令和8年度)」まで補助事業が実施されることが決まっています。環境省の補助事業と併用することも可能です。併用する場合は、補助対象経費から環境省の補助金額を差し引いた残りの金額の2/3(または1/2)が補助金額となります。
ただし、東京都の補助事業は、正確にはソーラーカーポートだけではなく自家消費型の再エネ設備全般が対象となっているため、申請する場合は条件に注意が必要です。
加えて、ソーラーカーポート補助金の公募期間は例年短く設定されているため、ソーラーカーポートの導入に環境省・東京都の補助金を活用したいという法人さまは、次に記す今年度の補助事業概要から要件を把握し、準備しておくことをおすすめします。
環境省のソーラーカーポート補助金(概要・要件・ポイント)
補助事業の概要
●補助事業名称
二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金
民間企業等による再エネ主力化・レジリエンス強化促進事業
(2)新たな手法による再エネ導入・価格低減促進事業
①再生可能エネルギー事業者支援事業費(ソーラーカーポート)
●補助対象者
①民間企業
②独立行政法人通則法第2条第1項に規定する独立行政法人
③地方独立行政法人法第21条第3号チに規定される業務を行う地方独立行政法人
④国立大学法人、公立大学法人及び学校法人
⑤社会福祉法第22条に規定する社会福祉法人
⑥医療法第39条に規定する医療法人
⑦特別法の規定に基づき設立された協同組合等
⑧一般社団法人・一般財団法人及び公益社団法人・公益財団法人
⑨その他環境大臣の承認を経て協会が認める者
●公募期間
一次公募:令和6年4月23日(火)~令和6年5月21日(火)
二次公募:令和6年6月18日(火)~令和6年7月16日(火)
※令和6年度予算分は終了しています。
※令和6年度補正予算、令和7年度予算は公表され次第更新します。
補助事業の要件
・導入設備による発電量の50%以上を導入場所の敷地内で自家消費すること
・ソーラーカーポートの導入にかかる費用が、以下の基準を下回るものであること
・パワーコンディショナの最大定格出力の合計が5kW以上あること
・積載率(太陽光パネルの容量÷パワーコンディショナの最大定格出力)が1以上あること
・ソーラーカーポートで発電した環境価値を需要家に帰属させること
・FIT制度やFIP制度などを活用し、売電を行わないこと など
補助対象経費と補助額(上限)
☞詳しくは:一般社団法人 環境技術普及促進協会(補助委託先)HPへ
補助対象事業者に選定されるポイント
補助事業の対象事業者として採択されるには、評価基準を満たすことと加点要素を獲得することが重要となります。具体的な評価ポイントについて、わかりやすく解説します。
●評価基準(必須条件)
・ソーラーカーポートの導入目的や計画が明確かつ実現可能であること
・ソーラーカーポートを運用できるたけの体制が整っていること
・その体制を維持できるだけの資金があること(または資金調達が確実に見込めること)
●加点要素
・発電した電気の自家消費比率の大きさ
・導入後のCO2削減効果見込み
・CO2削減効果の費用対効果の高さ
・RE100やRE actionなど、再エネ利用の推進に資するものであるか
上記の加点要素は、その比率や効果が大きければ大きいほどよいとされます。このほかにも、地球温暖化対策推進法に基づき、市町村が定める促進区域でソーラーカーポートを導入する場合も優先して採択される可能性が高いでしょう。
東京都のソーラーカーポート補助金(概要・要件)
補助事業の概要
東京都では、法人向けに複数の補助事業が実施されています。ここでは、ソーラーカーポートの導入で活用できるオンサイト向けの補助事業2つについて概要を解説します。
●補助事業名称
①地産地消型再エネ・蓄エネ設備導入促進事業(都内設置・蓄電池単独設置)
②地産地消型再エネ・蓄エネ設備導入促進事業(都外設置・蓄電池単独設置)
●補助対象事業
(都内設置の場合)
・都内に地産地消型の再エネ設備、再エネ熱利用設備を設置する事業
・都内に蓄電池を単独で設置する事業
(都外設置の場合)
・都外(東電エリア内)に地産地消型の再エネ発電設備を設置する事業
●補助対象者
以下の民間事業者
・民間企業
・学校法人
・公益財団法人
・医療法人
・社会福祉法人 など
●公募期間
・令和6年4月24日(水)~令和7年3月31日(月)
※予算額に達し次第終了
事業の要件(抜粋)
(2つの補助事業に共通)
・FITやFIP制度の設備認定を受けないこと
・蓄電池は定置用であること
(都外設置の場合)
・都内に事業所または事務所があること
・補助率に応じて発電設備から得られた環境価値を証書化し、都内事業所で自ら利用すること
補助対象経費と補助額(上限)
☞詳しくは:東京都地球温暖化防止活動推進センター(補助委託先)HPへ
各補助金の申請方法をチェック!
いかがでしたでしょうか?
今回は、ソーラーカーポートに活用できる環境省・東京都の補助事業を紹介させていただきました。
ちなみに、各補助金の申請方法は以下の通りとなります。
環境省:補助事業業務を委託されている一般社団法人 環境技術普及促進協会のWEBサイト「ETA」に掲載されている指定様式をダウンロードし申請書を作成の上、メールまたは郵送にて提出
東京都:東京都地球温暖化防止活動推進センターのWEBサイト「クール・ネット東京」に掲載されている指定様式をダウンロードし申請書を作成の上、原則電子申請システムより提出
ただし、補助金の申請にはさまざまな資料を用意し提出する必要があります。自社内ですべての書類の用意が難しい場合は、申請業務のサポートが可能な施工業者に依頼することも検討しましょう。
当社は、ソーラーカーポートのメーカーの選定から設計、施工、その後のサポートまでを内製化しておりあす。建築確認申請や補助金の調査・申請といった手間の多い業務もすべてお任せいただくことで、お客さまの負担を軽減いたします。
現在ご検討されている企業さまやこれから検討したいという企業さまも、ぜひ一度ご相談ください。
☞そもそもソーラーカーポートとは?
☞ソーラーカーポートを導入する前にチェック!