2021ノーベル賞!CO2が影響すると解明された地球温暖化【過去にも環境問題で受賞した研究とは?】

環境

ノーベルミュージアム

皆さま、こんにちは!

早速ですが、2021年10月4日(月)から10月11日(月)までの8日間で、2021年度の各種ノーベル賞受賞者が続々発表されています。
日本では、先日「二酸化炭素濃度の上昇が地球温暖化に影響するという予測モデル」でノーベル物理学賞を受賞された真鍋 淑郎さんがホットですね!

気候分野がノーベル物理学賞の対象となるのは、今回が初めてだそうです。
この研究は、世界中で温暖化研究が進むきっかけとなったと言われており、現代における一番の環境問題解明に大きく貢献したのではないでしょうか。

そこで今回は、次の3つを簡単にご紹介します。

<目次>
①意外と知らない?ノーベル賞の種類

②過去にノーベル化学賞を受賞した“環境問題”の危機を究明した研究
③環境分野のノーベル賞、「ゴールドマン環境賞」とは?

意外と知らない?ノーベル賞の種類とは?

メダル_受賞

ノーベル賞には、全部で6つの賞があります。
それが、物理学賞、化学賞、医学・生理学賞、文学賞、平和賞、経済学賞です。

NHKのノーベル賞特設サイトによると、そもそもノーベル賞とは、ダイナマイトを発明したアルフレッド・ノーベル氏の遺言に基づいて作られたもので、死後の1901年から始まり、すでに120年の歴史ある国際的な賞です。

ちなみに、元々の賞は5つでしたが、後から「経済学賞」が加わり6つとなりました。

また、各賞とも最大で3名まで受賞することができます。過去には団体が受賞したこともあるそうです。受賞者には、賞金と賞状、そしてメダルが授与されます。

ノーベル賞の賞金事情:お金はどこから出てるの?

ここで、気になる賞金についても少しお話します。
年によって増減しますが、日本円だと約1億円近い金額が得られます。また、この賞金はノーベル財団から捻出されています。(経済学賞はスウェーデン国立銀行)

年によって増減があるといったのは、賞金額がこのノーベル財団の資産状況によって変わるからです。というのも、ノーベル賞では、その中立性を維持するために公的機関からの寄付は受け付けず、あくまで財団の資産の中から出されるのです。

「賞を与えるに当たっては、候補者の国籍は一切考慮されてはならない」というノーベル氏の遺言が、守られ続けているというわけですね。

過去にノーベル化学賞を受賞した“環境問題”の危機を究明した研究とは?

紫外線

これまで112の賞が贈られ、合わせて186人が受賞した「ノーベル化学賞」。

今回はこの中から、環境省の講演議事録を参考に、1995年に受賞されたアメリカのマリオ・モリーナ氏とシャーウッド・ローランド氏、そしてオランダのパウル・クルッツェン氏の3人が発表した、“環境問題”の危機を究明した研究を簡単にご紹介します。

それは、“フロンが成層圏のオゾン層を破壊すること”を科学的に解明した発表でした。

ノーベル化学賞受賞の研究発表がオゾン層保護につながるまで

今でこそ、学校などでも、オゾン層の破壊があることやその原因がフロンであることは当たり前のように学ぶ機会があります。
そして、このオゾン層の破壊が、地上への紫外線量を増やし、皮膚がんなどの人体に対する影響と、生態系に対する影響を及ぼす環境問題の1つであるということを知っている人は多いでしょう。

しかし当時、フロンガスは冷蔵庫やエアコンの冷媒、スプレー缶などとして世界的に使用されていました。

ですが、1974年にこの研究発表があり、オゾン層破壊が認知されたのち、1985年に国際的な取組みとして「オゾン層の保護のためのウィーン条約」が合意されました。
また、1987年にはこの条約に基づいて、オゾン層破壊物質の具体的規制内容を定めた「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」が採択され、オゾン層保護が進められました。
外務省「オゾン層保護」ページより)

環境省によると、オゾン層の現状は2018年時点で、オゾンホール(オゾン濃度が極端に減った状態)の大きさが最大面積2,460万㎢。南極大陸の約1.8倍となっています。

まだまだ対策が必要ですが、この原因究明の発表がもっと遅かったら?そもそも研究自体されていなかったら…?世界の環境問題の1つを解き明かした偉大な功績でした。

環境分野のノーベル賞、「ゴールドマン環境賞」とは?

環境保護

今年、ノーベル物理学賞の分野では、“地球温暖化”に関する研究発表が選ばれました。これまでの歴史で初めてのことです。それだけ、“地球温暖化”というテーマは今を象徴する大きな問題であることがわかります。

そこで、ぜひ知っておいてもらいたい、もう一つの国際的な賞が「ゴールドマン環境賞」です。

この賞は、1989年にアメリカのリチャード・ゴールドマン氏とローダ・ゴールドマン夫妻によって設立され、現在では草の根環境保護活動家に贈られる、世界で最も権威のある環境に関する賞のひとつとなりました。

ゴールドマン環境賞は、毎年世界の6大陸から1名ずつ選出されます。この32年間で、92ヵ国から206名の受賞者が誕生しています。

2021年ゴールドマン環境賞の受賞者には日本初の女性も

そして今年、2021年6月15日に発表された受賞者6名の中には、日本人である平田 仁子さんが選出されました。

石炭火力発電所の温暖化への影響などを訴えてきた、環境NGO「気候ネットワーク」の理事でもある平田さんは、日本では23年ぶりとなる3人目の受賞者で、女性としては初となります。

ゴールドマン環境財団のHPを見ると、彼女の活動により、日本国内の50基中13基の石炭火力発電所の新設や増設計画が中止に至ったことが受賞理由として記されていました。

これは、40年間にわたり年750万台の乗用車利用によるCO2が削減されたことに相当するとされ、“脱石炭”への大きな機運となったと称えられています。

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いかがでしたか?

誰しも耳にしたことがある世界的な賞であるノーベル賞でも、“地球温暖化”などの環境問題にスポットが当たるようになった現在、その対策となる脱炭素や脱石炭への取組みはますます進められそうですね。

これらのワードは、今後もぜひ注目して追ってみてください。

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