節電ならまずエアコンから!温度と性能維持がポイント

2023年6月1日から、大手電力会社7社の電気料金が値上げされました。

今、身の回りのさまざまなものが値上がりし、家計にも大きな影響が生じているのではないでしょうか。できる限り節電して電気代を抑え、なるべく家計に支障が出ないようにしたいですよね。

もし節電をするのであれば、まずはエアコンから対策をおこなうのがおすすめです。詳しくは後述しますが、エアコンは私たちが使う家電の中でも使用頻度が高く、消費する電力量も多いため、節電すれば電気代の大きな削減が期待できるからです。

この記事では、以下を紹介しています。

・節電するときにチェックすべき「電力消費量」について
・家庭におけるエアコンの使用頻度について
・エアコンの効果的な節電方法

節電方法は簡単にできるものを紹介していますので、すぐに始めることができます。
ぜひ最後までご覧ください。

節電するなら電力消費量をチェック!

節電するのであれば、まず家電の電力消費量(消費電力量)をチェックしましょう。なぜなら、電力消費量を知ることで以下のことがわかるからです。

・どの家電が多く電気を消費しているのか
・家電を使っていないときはどのくらい節電できるのか
・どの家電を省エネタイプに買い替えると良いのか

電力消費量とは家電を1時間使うのに必要な電力量で、Wh(ワットアワー)で表されます。家電の「消費電力」に家電を使用する時間を乗じれば、出すことが可能です。消費電力とは家電が1秒あたりに使われる電力の単位で、W(ワット)で表されます。

名称 概要
消費電力 家電が1秒あたりに使われる電力の単位(W)
電力消費量 家電を1時間使うのに必要な電力量(Wh)
【算出式】消費電力(W)× 家電の使用時間(h)

例えばエアコンの電力消費量を調べたいのなら、その消費電力と使用時間を調べ、これらを乗じます。家電の消費電力は、製品に貼られている性能が記載されたシールなどでわかります。「消費電力〇W」と記載されていることが多いです。

電力消費量を実際に計算してみよう

環境省によると、エアコンの消費電力の平均は「660W」です。使用時間を1日6時間とすると、エアコンの機種や設定によって変わりますが、電力消費量の目安は以下になります。

660W × 6h = 3,960Wh

資源エネルギー庁のデータでは、家庭における電力消費量の月平均は「約400kWh(キロワットアワー)」です。

1kWhは1,000Whのため、上記例に挙げたエアコンの電力消費量をkWhに換算すると、1日3.96kWhです。1カ月を30日とすると月の電力消費量は約118kWhで、家庭における電力消費量の月平均の約4分の1を占めていることがわかります。

このように家電の電力消費量は自分で簡単に計算でき、家にある家電の中でどのくらいの消費量を占めているかも比較できます。節電をする前に、前述の方法でご家庭にある家電の電力消費量を算出してみると良いでしょう。

電力消費量が多い家電とは?

節電をする上では、電力消費量(消費電力量)が多い家電を知ることも大切です。なぜなら、その家電を節電すれば、電気代の大きな削減を期待できるからです。

ここで、家庭で家電の使用頻度が高くなる夏と冬の1日の電力消費割合を見てみましょう。

夏と冬における家電製品別の電力消費割合

家庭での夏と冬における家電製品別の電力消費割合は、経済産業省資源エネルギー庁が「省エネポータルサイト」で以下のように公表しています。

資源エネルギー庁_省エネルギー政策について_家庭における家電製品の一日での電力消費割合

(出典:資源エネルギー庁「省エネルギー政策について」家庭における家電製品の一日での電力消費割合図)

使用率の差はありますが、夏と冬ともに以下3つの家電が上位を占めており、これらの割合を合わせると50%以上であることもおわかりいただけるでしょう。

1位:エアコン
2位:冷蔵庫
3位:照明

夏の点灯帯(19時頃)における家電製品別の電気使用割合

電力需要は日中から夕方頃にかけて高まります。一方で、太陽光発電の出力は夕方頃に減少するため、点灯帯と呼ばれる「17:00-20:00頃」は需要に対して供給量が厳しくなりやすいといわれています。

そこで、これから迎える夏に節電を意識したい時間帯である「点灯帯(19時頃)」の家電製品別の電気使用割合を見てみましょう。

夏の点灯帯における家電製品別の電気使用割合も、経済産業省資源エネルギー庁が以下のように公表しています。

経済産業省_夏季の省エネ・節電メニュー_夏の点灯帯(19時頃)の電気の使用割合の例

(出典:経済産業省「夏季の省エネ・節電メニュー」夏の点灯帯(19時頃)の電気の使用割合の例図)

こうして見ると、夏の点灯帯もエアコンと冷蔵庫、照明の電気の使用割合が多いことがわかります。

また、経済産業省資源エネルギー庁の資料「2023年度の電力需給対策について」では、今年2023年7月は特に東京エリアにおいて電力がひっ迫することが予測されています。

電力がひっ迫すると停電となるため、私たちの生活に大きな支障が出ます。つまり、節電に取り組むことは電気代削減だけでなく、停電を防止して生活できるようにするためにも重要といえるでしょう。

エアコンの温度設定や性能維持でまずは節電を

節電をするためには、前述した電力消費量(消費電力量)が多い家電であるエアコンや冷蔵庫、照明の省エネに取り組むことが大切です。中でも、冒頭でも説明した通り、節電をするなら一般的に電力消費量が最も多いエアコンから始めるのが最適と言えます。

エアコンの節電方法は色々ありますが、特におすすめしたいのが「温度設定」と「性能維持(お手入れ)」の2つです。これらをおこなうことで、無駄な電気の消費を抑えられるためです。

具体的にどのように温度設定と性能維持をすれば良いのかというと、以下が挙げられます。

【エアコンの温度設定と性能維持の例】

エアコンの節電方法 具体的な方法 効果的な理由 節電効果の例
温度設定 夏や冬の推奨室内温度にする
・夏は28度
・冬は20度
消費電力を抑えられる ・夏にエアコン(2.2kW)の温度を28度にして9時間使用した場合、年間で30.24kWhの省エネ、約940円の節約

・冬にエアコン(2.2kW)の温度を20度にして9時間使用した場合、年間で53.08kWhの省エネ、約1,650円の節約

カーテンやすだれを閉める 窓から熱が入ったり、エアコンの冷気が逃げたりするのを防げる
扇風機やサーキュレーターを使う 空気を上から下へ循環ができ、室内の温度むらを防げる
外から帰ってきたら窓を開けて換気する 空気が通りやすくなり、快適な環境を維持できる
性能維持 フィルターを2週間に1回程度掃除する 無駄な電気の消費を防ぎ、エアコンの効果が上がる 6畳用のエアコン(2.2kW)のフィルターを掃除した場合、年間で31.95kWhの省エネ、約860円の節約
周りにものを置かない エアコンの効果が上がる

☞参考:
政府広報オンライン「節電をして電気代を節約しよう!手軽にできる節電方法とは? 」
経済産業省資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」

一点ご注意いただきたいのが、設定温度の「推奨室内温度」です。夏は28度が推奨と記載していますが、これはあくまでも“室温”であり、“設定温度”ではありません。設定温度を28度にしても、室温はそれ以上あることも考えられますので、ぜひ室温計などを確認して設定温度を調整してくださいね。

上記はどれも簡単で、すぐにでも始められる節電方法です。
全てをおこなうとより効果的ですが、まずはできることから始めてみてはいかがでしょうか。

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いかがでしたでしょうか?
今回は、エアコンを節電することの重要性やエアコンの効果的な節電方法について紹介しました。

節電は電気代削減のためでもありますが、電気が止まることなく、私たちが不自由なく生活していくためにも重要なことです。

今年の夏もエアコンをうまく活用して、乗り切りましょう。

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