ソーラーカーポートの導入費用や経済効果を徹底解説!【企業さま必見】
電気代の高騰や脱炭素に向けた取り組みとして、太陽光パネルを導入される企業さまが増えてきています。自家消費型の太陽光発電は2018年頃から導入量が増えてきておりますが、最近でも脱炭素推進の流れからますます導入量が増加しております。
そのため、導入にかかる費用も下落傾向にあり、2024年2月に公表された経済産業省調達価格等算定委員会の資料では、産業用屋根置き太陽光発電の標準価格は22.3万円となりました。
しかし、一方でソーラーカーポートに関しては、まだあまり公の情報がありません。
環境省より公表されている「ソーラーカーポート等の新たな自家消費型太陽光等の導入支援事業に関する優良事例」資料には導入費用が記載されておりますが、件数も少なく、これだけでは判断が難しいでしょう。
今回は、そんなソーラーカーポートに関して、導入検討のお役立ち情報をまとめていきます。
ソーラーカーポート導入費用の目安
まず、ソーラーカーポートには大きく分けて、2種類の工法があります。
両支持タイプ:前後に支柱があり従業員用駐車場や工場などで採用されることが多い。
片支持タイプ:支柱が後方のみなので駐車がしやすく、一般利用者の多いスーパーなどで採用されることが多い。
両タイプにはそれぞれ適した導入条件や環境があり、メリット・デメリットも異なりますが、導入価格の観点でみる場合は「片支持タイプ」の方が有利です。
今回は、両支持タイプでの導入価格を見てみましょう。
30台用では33.3万円/kWですが、300台用では18.3万円/kWと導入価格に大きな差があります。
これは、製造コストや作業工数の削減、台数の増減によって変わらない経費関係などの影響です。
このように100台強の規模があれば、屋根置き太陽光発電設備と遜色のない金額となっていることがわかります。
ソーラーカーポートの導入を検討する際には、まずは設置可能な駐車台数を把握し、予算感を確認するようにしましょう。
ソーラーカーポートの経済効果の目安
ここまでで、導入費用のイメージはだいたい掴めたかと思います。
それでは、この設備はどの程度の経済的なメリットをもたらすのでしょうか。
新電力ネットによると、最新の高圧電気料金の平均単価は21.68円/kWhとなっています。また、太陽光発電の発電量はパネル容量×1,100kWhで大まかな年間発電量を算出することができます。
これらを参考に、100台分の導入を想定し試算してみましょう。
【100台分のソーラーカーポートを導入した場合】
➤年間発電量: 400kW × 1,100 = 440,000kWh
➤年間電気代削減額: 440,000kWh × 21.68円/kWh ≒ 9,500,000円
➤投資回収年数: 88,000,000円 ÷ 9,500,000円 ≒ 9.2年
上記の単価に、再エネ賦課金を含めると下記のとおりです。
➤年間電気代削減額: 440,000kWh × 25.17円/kWh ≒ 11,000,000円
➤投資回収年数: 88,000,000円 ÷ 9,500,000円 ≒ 8年
いかがでしょうか。
実際には、この他に保守点検や運用の際に別途ランニングコストが発生しますが、それを踏まえても十分導入効果のある設備と言えるでしょう。
ソーラーカーポートの具体的なメリット
それでは最後に、ソーラーカーポートの導入で得られるさまざまなメリットについて簡単にご紹介します。
CO2排出量や電気代の削減ができる
再生可能エネルギー由来の電源の1種である“太陽光発電の電気”は、CO2を排出しないため、企業のカーボンニュートラル実現に貢献することができます。
近年はサプライチェーン全体での温室効果ガス排出目標を設定される企業さまが多く、製品の製造や配送、廃棄などを担うステークホルダー企業さまにも排出削減の目標が設定されるケースも少なくありません。そういった場合にも、ソーラーカーポートの導入はとても効果的と考えられます。
また、自社内で発電設備を保有することで、電力会社から購入する電力量を減らすことができます。そのため、年々高騰し続ける電気代の変動リスク軽減対策としても有効な取り組みと言えます。
利用者にとって利便性向上につながる
ソーラーカーポートは一般的なカーポートと同じく、雨除けや強い日差しによる車内温度上昇の抑制の効果も期待できます。
こうしたカーポート本来の効果は、駐車場を利用するお客さまの利便性向上や、従業員さまの福利厚生充実につながります。
非常用電源やEVステーションとしての活用も
ソーラーカーポートと産業用蓄電池を併せて運用することで、非常用電源としての役割を果たすことも可能です。
近年増加している電気自動車(EV)の充電器なども併設可能なため、EV普及に伴う利用者のニーズに応えることや、この機にEVを社用車として利用するなど活用の幅を広げることができます。
まとめ
今回は、ソーラーカーポートの導入費用について解説しました。
上述の通り、ソーラーカーポートは屋根置き太陽光発電と異なり、既存の駐車場を有効活用しながらCO2や電気代の削減などさまざまな点でメリットをもたらします。
当社では、ソーラーカーポートを含む「自家消費型太陽光発電」の導入をおすすめしております。
この機会にぜひ、シミュレーション、お見積依頼をお待ちしております!
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