V2Hのメリット・施工方法・設置費用目安とは?【価格や補助金情報も】

太陽光発電

V2H_イメージ図

電力ひっ迫や、燃料費・電気代高騰などが騒がれている昨今ですね。家計に直接関係する部分でもあるので、節電などの対策を検討されている方も多いのではないでしょうか?

さて今回は、そんな電気に関する機器を代表して「V2H(Vehicle to Home)」の設置費用や施工方法、工事の流れなどについて詳しく解説します。

導入を検討されている方は、ぜひ参考にご覧ください!

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おさらい!V2Hとは?EVの電気の扱い方が異なる

V2H_家と車

EV(電気自動車)をお持ちの方なら、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?

V2Hとは、「Vehicle to Home(クルマから家へ)」の略称です。
これは、EVやPHV(プラグインハイブリッド車)に蓄えられた電力を家庭内に給電し、使用することができるシステムのことを指しています。

これまでEVの利用方法は、100V/200Vコンセントや充電スタンドを設置し、夜間のうちにEV側に充電して電気を蓄えるという方法のみでした。つまり、停電時などのいざという時に、蓄えた電気を車から自宅に送ることはできませんでした。

しかしV2Hは、EVへの充電だけではなく、EVから電気を取り出し自宅に流すことが可能となります。
※日本国内独自の技術なので、海外車(輸入車)は基本的に対応外となります。

V2Hの導入メリット:大きく分けて4つ

V2H_住宅街

V2Hの導入メリットと機能は大きく4つです。
① 停電時にEV内の電気を家庭に供給できる
② 太陽光発電の余剰電力を有効活用できる
③ ピークシフトに貢献できる
④ ガソリン代の節約ができる

それでは、1つずつ詳しく見てみましょう。

① 停電時にEV内の電気を家庭に供給できる

自然災害や送電網に不具合が生じたなどで停電が起きた際にも、EV内に電気がたまっていれば、V2Hを利用して自宅に電気を送り、利用することができます。
つまり、バッテリー電源としても役立たせることが可能です。

② 太陽光発電の余剰電力を有効活用できる

自宅に太陽光発電がついている場合、陽が出ている間、発電した電力は自家消費へとまわり、余った電気はFIT売電分として送電線へ流れてしまいます。
FITの買取価格は年々下がっており、2022年度にFITを開始した場合は17円/kwh、その後卒FITとなった際には8.5円/kwhまで単価は下がります。
V2Hシステムを導入すれば、EVに電気をためて使うことで余剰電力も自家消費することができ、発電した電気の価値を上げることが可能となります。

③ ピークシフトに貢献できる

V2Hでは充電時間を選択できるので、電気使用量が高まる日中や夕方を避けて充電することはもちろん、逆に放電してピーク時の電気使用を抑えることも可能です。
つまり、経済メリットだけではなく、電力ひっ迫対策や環境面から見ても、V2Hには大きなメリットがあることがわかります。

④ ガソリン代が節約できる

これは現在ガソリン車を所有している方がEV+V2Hに乗り換えた場合のメリットです。
昨今の情勢もあり、ガソリン代はどんどん値上がりしています。また、ガソリンのようなエネルギー関連の高騰はしばらく続くと見通されています。
しかし、V2Hを導入して、EVに太陽光発電の余剰電力や単価の安い深夜電力で充電することができるようにすると、ガソリン車よりも安く自動車に乗ることが可能となります。

V2Hの施工方法と工事の流れ/機器

メリットを理解した上で、どのような工事になるのか、どのような機器がつくのか、ご不明点も多いと思います。

なので、V2Hシステムを世界で初めて開発したメーカーであるニチコンの「EVパワーステーション プレミアムモデル」を例に、工事の流れなどを簡単にご紹介します。

V2H:工事の流れ

① 機器の搬入
各機器を設置位置に搬入します。
V2H本体は縁石ブロックのような簡易基礎で固定します。
工事は1日(9:00~18:00)で終了する見込みです。

② 配管・配線
V2H本体~電力切替盤~宅内分電盤をそれぞれ接続します。
可能であれば天井裏に隠ぺい配線し、配線ルートがない場合はダクトでの露出配線が発生します。

③ 電気工事
各機器に配線の繋ぎこみをおこないます。
工事終盤では停電を伴う作業があるので、事前にパソコンのシャットダウンなどの準備が必要です。

④ 初期設定・疑似停電
機器の設置が終了した後に、実際に停電が起きた場合の動作に関するご説明などをおこないます。
また、機器の操作がスマートフォンなどでできるように初期設定をおこないます。

V2H:機器の概要

大きな設備内容としては、V2H本体と電力切替盤を設置します。

V2H本体
電気自動車に直接接続する機器なので、駐車場の近くに設置します。
本体から充電口までのケーブル長さは7.5mです。
サイズイメージはエアコンの室外機より2回りほど大きく、設置位置の検討が重要です。

V2H_機器本体

電力切替盤
クルマへの充電・家への放電を制御する盤です。中に通信アダプタやブレーカーを設置しています。
宅内の分電盤ほどの大きさとなり、基本的には屋内のWi-Fi電波が届く位置に設置します。
(もし電波が届かない場合、LANケーブルでの接続も可能です。)

V2H_電力切替盤

設置費用を分解!機器金額+工事費の目安

設置する機器や工事内容が分かった上で、やはり導入に際して一番気になるのは費用ですよね。
そこで今回は、工事費用の内訳を大まかにご紹介します。参考にしてみてください。

V2Hの機器費用イメージ

本体代金:¥798,000₋
電力切替盤:¥60,000₋ ~¥80,000₋
その他、施工部材:¥10,000₋ ~ ¥50,000

V2Hの工事費用イメージ

機器設置工事:¥100,000₋ ~ ¥150,000₋
配線工事:¥60,000₋ ~ ¥90,000₋
電気工事:¥80,000₋ ~ ¥100,000₋

その他、総額費用イメージ

諸経費・申請代行費など:¥60,000₋ ~ ¥80,000₋
→総額:¥1,300,000₋ ~ ¥1,500,000

いかがでしょうか?
ご紹介した費用イメージはあくまでイメージなので、設置する工事現場によって必要部材や施工内容は変わります。そのため、設置費用はある程度前後しますのでご了承ください。
なかなかのボリュームになる各種費用ですが、そんなV2Hの導入に活用できる補助金があります!

V2Hをお得に購入!補助金を活用しよう

令和4年度は、経済産業省から下記のようなV2Hに適応できる補助事業が出されています。

「令和4年度 ダイナミックプライシングによる電動車の充電シフト実証事業」の「充放電設備導入事業」

ダイナミックプライシングによる電動車の充電シフト実証事業_補助額

「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(令和4年度補正予算)」

CEV補助金 交付対象設備と補助額

どちらも設備費に対しては1/2の補助、工事費には40万円の補助金が出る形となります。
先ほどご紹介した費用感イメージを参考に計算すると、約80万円の補助が受けられそうですね。総額イメージのおおよそ半額を賄うことができるので、導入へのハードルも大きく下げられます。

自治体によっても、EVやV2Hに活用できる補助事業が出ているところもありますので、導入を検討される際はぜひ一度調べてみてください。

☞各種補助金の詳しい条件などについてはコチラ

V2Hの令和4年度補助金について要点解説【2023年最新!】

いかがでしたでしょうか?

ちなみに当社では、設置前には現地調査を実施し、配線ルートの確認などをおこない、その後に正式なお見積りの提出をさせていただきます。

さまざまなメリットがあるV2Hを、ぜひこの機会に検討してみてくださいね。機器の性能や費用に関して、ご不明点やご相談したいことがありましたら、お気軽にお問い合わせください。

☞合わせてEVも検討したい方はコチラ!

https://sustainable-switch.jp/ev-v2h-subsidy-210402/

 

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