オフグリッドとは?太陽光発電+蓄電池で生活を実現[事例]

オフグリッドとは?【簡単解説】
そもそも「オフグリッド」とは何か、ご存じでしょうか?まずはその意味を簡単にご説明します。
言葉の通りですが、「グリッド」とは電力の送配電網を指しています。
正しくは“power grid” や “electrical grid”といいますが、略して“grid”と呼ばれます。
その送配電網と繋がっていない(オフ)状態というのが、オフグリッドの意味です。
つまり、電力会社の送配電網につながっていない状態、あるいは電力会社に頼らずとも電気を自給自足している状態のことを言います。
この「オフグリッドシステム」は、電力会社に頼ることなく太陽光や風力などの再生可能エネルギーを電力に変え、環境に負担をかけずに電気の自給自足を実現可能にした、画期的なシステムです。
そこで今回は、個人が一般住宅でも太陽光発電設備と家庭用蓄電池を活用してオフグリッドできることを、事例を参考にご紹介します。
また、日本でオフグリッドするために必要と思われる設備容量や、かかる費用感イメージについても説明します。ぜひご覧ください。
オフグリッド実現事例[テスラ社の蓄電池]
電気自動車で有名なテスラ社が販売する家庭用蓄電池「パワーウォール」を利用したオフグリッドの事例がこちらです。
これは、以下の蓄電池台数と太陽光発電システムを同時に導入して、アメリカで33日間のオフグリッド生活を実施した事例になります。
・テスラパワーウォール:3台(13.5kWh×3台=40.5kWh)
・太陽光発電設備容量:約13kW
オフグリッドを実施するに至った経緯や、実際に生活をしてみた感想などについてのインタビュー記事になりますので、まさに今回のような電気の自給自足生活を考えている方はぜひ参考までにご覧くださいね。
日本の戸建て住宅では、13kW分のソーラーパネルを屋根に設置するとなると、それなりに大きな屋根が必要となりますが、13kWの太陽光発電システムが導入できれば、電力会社に頼らない生活も夢ではないということです。
日本の一般的な使用電力量と発電電力量
さて、それでは日本の住宅でオフグリッドを実現するのに最低限必要と考えられるシステム容量を推測してみましょう。
平均的な世帯ごとの電気代は、1か月で10,000円~11,000円と言われています。
もちろん、季節によっても毎月の電気代は変わりますが、電気購入量に換算すると平均で毎月400kWh程度です。
つまり、毎月400kWhほどを発電できる太陽光発電システムと、発電した電気をためておけるほどの容量を持つ蓄電池があれば、理論上はオフグリッドが成り立ちます。
では、最低でも400kWh/月を発電するためには、何kWの太陽光発電システム容量が必要になるでしょうか?
特に、太陽光による発電量が少なくなる傾向にある冬に400kWh以上の電力を発電するためには、6kWほどの太陽光発電システムが必要になります。
また、太陽光発電システムの発電容量を左右する要素としては、ソーラーパネルを設置する方角も大切です。最も太陽光を受けることができる真南に向けて設置することができれば、問題なく毎月400kWh以上の発電が得られると想定されます。
これから住宅の購入や建て替えをしており、太陽光発電システムの導入を検討されている方は、ぜひ屋根の大きさや向きについてもご検討くださいね。
太陽光+蓄電池でオフグリッド:価格と費用感
まずは、アメリカでオフグッド生活を成功させた例から考えてみましょう。
・太陽光発電システム:約13kW
・テスラパワーウォール:3台
上記セットで、初期費用はおよそ700万円ほどです。
つまり、700万円の投資で、電力会社から電気を買うこともなく停電の影響も受けない「オフグリッド」システムを手に入れることができます。ちょっと高いように思えますが、皆さまが生涯払い続ける電気代の総額と比べてみると、最終的にどちらがお得になるのかがわかります。
13kWの太陽光発電システムが年間で発電すると推測される電力量は、15,000kWhほどです。
この電力量を通常通り電力会社から購入するとなると、年間で40万円ほどかかります。
単純計算すると、10年で400万円、20年で800万円…。
日本は現在、年々電気料金単価が値上がりしています。
この値上げ状況が改善される見通しは薄いと言われているので、実際には20年目を待たずに電気代として支払う金額は800万円に到達する可能性が高いでしょう。
毎月少しずつ支払っているのであまり意識する機会がありませんが、一生涯でこれだけの金額を払い続けると思うとゾッとしますね。
日本でオフグリッド:推定価格と費用感
先ほど少しご説明しように、日本でオフグリッド生活をしようと考えたら、最低でも各種次の設備が必要になります。
・テスラパワーウォール:2台以上(13.5kWh×2台=27.0kWh)
・太陽光発電設備容量:約6kW(400kWh/月)
では、それぞれ実際に導入を検討すると、どのくらいの価格・費用感になるかをあくまで概算ですが見ていきたいと思います。
テスラパワーウォール:製品本体価格と費用感
テスラの家庭用蓄電池テスラパワーウォール(Powerwall)は、機器の構成としては蓄電池本体(Powerwall)と制御操作盤(GATEWAY)の2つの機器から成り立っています。
これら2つの機器を合わせて、製品価格は次の通りとなります。
・製品本体価格:1,290,000円(税抜)/台
また、実際には次のような費用もかかってきます。
・工事費
・架台費用
・基礎費用 など
→これらも含め:約190万円~200万円ほど
もちろん、この費用感はあくまでも目安であり、お客さまのご自宅のさまざまな条件によって金額は前後します。
とはいえ、この金額であれば、特定負荷型の他社の蓄電池とも大きな金額差はありません。テスラパワーウォールの容量の大きさと負荷の範囲を鑑みたコストパフォーマンスで考えると、非常に魅力的な商品だとわかるかと思います。
太陽光発電システム+蓄電池の費用感
こちらもおおよそですが、目安として、仮に次の条件の場合の費用感をご紹介します。
・太陽光発電設備(6kW):約150万円
・テスラパワーウォール(2台):300~400万円前後
→合計:約450~500万円(税抜)ほど
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いかがでしょうか?
初期費用はかかってしまいますが、日本でもオフグリッド生活が実現できそうですね。
現在、地球上のエネルギー供給は不安定になりつつあります。
世界的に燃料や原料が足りず、マーケットが循環しなくなりつつある社会の中で、自身で何かを生み出し、自ら利用することは、有意義なことだと言えるでしょう。
電気の自給自足、皆さまも一度検討してみるのはいかがでしょうか?
オフグリッドの太陽光発電システムや家庭用蓄電池などについて、何かご相談があればお気軽にお問い合わせください。また、当社は日本でも数少ないテスラパワーウォールの認定施工会社です。パワーウォールに関するご相談もお待ちしています。
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