LED照明の効果はどのくらい?白熱電球と蛍光灯との電気代を比較!

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省エネ、創エネ、節電、電気の自給自足など電気代の高騰に伴い、さまざまな電力に関する言葉をメディアで耳にする機会が増えているかと思います。

そこで今回は、省エネに関わる「LED照明」についてまとめてみました。

すでにご存じかもしれませんが、LED(Light Emitting Diode)は、発行ダイオードと呼ばれる半導体のことで「光る半導体」の略称となります。1990年代初めより実用化がされており、2011年の東日本大震災を機に普及が加速したと言われています。

一般的に電気代削減が大きなメリットとして捉えられているLEDですが、実際にどのくらい電気代の削減効果が出せるのか?メリット・デメリットはどのようなことが上げられるのかなど、詳しく見ていきましょう!

LED照明のメリット・デメリット

まずは、LED照明を利用する場合のメリット、デメリットを簡単に比較していきます。

【LED照明のメリット】

①寿命が長い
LED照明の寿命は、一般的に40,000時間程度と言われています。
1日8時間利用すると考えると、10年以上の寿命となります。(推奨点検交換目安:8年~10年)
また、スイッチのON/OFFを頻繁におこなっても寿命への影響は少ない製品となります。

②消費電力が少ない
LED照明の消費電力は、電球1つで7W程度となります。
消費電力が少ないことで電気代の削減にも繋がり、CO2排出量も少なく環境にも優しいです。
白熱電球や蛍光灯との差については後ほど細かく見ていきます。

③紫外線、赤外線が少ない
紫外線、赤外線が少ないことで虫が寄ってきにくいです。
また、発熱量が少ないことも特徴の1つと言えます。

④水銀を使わない
水銀を利用していない為ため、環境面・健康面での安全性が高いです。

【LED照明のデメリット】

①導入コストが高い
コストは白熱電球や蛍光灯に比べ高くなります。ただし、その分寿命は長くなっています。
自治体によっては、事業者向けにLED照明導入に伴う補助金が出ているところもありますので、実質負担を減らすことができる可能性もあります。

②重量が重い
LED照明の内部には、蛍光灯などにはない、電気回路が入っています。
電気回路が組み込まれている分、重量が重いため、白熱電球や蛍光灯からLED照明に交換する場合は注意が必要です。

③1つの電球で照らせる幅がせまい
LED照明は、光の直進性が高い製品です。
広範囲に均一に光を照らすことには向いていない製品なので、設置場所や用途には注意が必要です。
一方で、光の直進性を利用し、空間の雰囲気を演出したりすることに用いられることもあります。
また、電球内に反射鏡をいれ照らす幅を増やしたり、LED照明をうまく配置することで、この問題を緩和できる場合もあります。

白熱電球・蛍光灯・LED照明の比較

LED照明のメリット・デメリットを見てきましたが、白熱電球や蛍光灯と比較すると実際にどの程度の効果があるのか、項目ごとに見ていきましょう。

寿命の比較

白熱電球 蛍光灯 LED照明
時間 2,000時間 10,000時間 40,000時間
期間 7カ月程度 4年程度 11年程度

※期間は1日8時間利用したと仮定しています。

上表を見てわかるように、寿命は圧倒的にLED照明が長いです。蛍光灯とLED照明を比較すると、蛍光灯はLED照明が寿命を迎えるまでに4回ほどは交換をしなければなりません。
初期費用は高くとも、交換する頻度が他に比べて少ないことを考えると、ランニングコストもLEDの方が効果的な場合も多そうですね。

導入費用の比較

白熱電球 蛍光灯 LED照明
費用 200円~300円程 800円~1,500円程 1,200円~3,500円程

※電球サイズで比較をしています。

上表を見てわかるように、費用についてはLED照明が一番高い製品となります。
ただ、さまざまなメリットもあるため、費用とメリットの両方を充分考慮した上でご検討下さい。

電気代の比較

消費電力×利用時間/日(8時間想定)×電気代単価(30円/kWh)で試算しています。

白熱電球(60W) 蛍光灯(10W) LED照明(7W)
1日 15円 3円 2円
1年 5,100円 900円 620円
10年 50,000円 8,900円 6,100円

※数値はおよその数値となります。目安としてご参照ください。

初期費用としては一番高いLED照明ですが、導入後の電気代は一番安い事ことがわかります。
また、先に記載したように寿命も長いため、導入後にかかる費用としてはLED照明が圧倒的に安いと考えられます。

このように比較をしてみると、それぞれの強み・弱みが明確になりますね。
それでは、LED照明を導入しようとするときの注意点を見てみましょう。

自宅にLED照明をつける時の注意点

自宅の配線器具に取り付けることが可能か

既存の配線器具に対して、LED照明が設置できるのか確認してから購入しましょう。

既存の配線器具にもさまざまな種類があります。配線器具がない場合や交換が必要な場合は、電気工事が必要となるので専門業者へ依頼しましょう。

明るさの基準はWではなくルーメンで確認する

白熱電球や蛍光灯は消費電力のW(ワット)に応じて明るさが変わったため、ワット表記を見て明るさを確認していたかと思います。
一方、LED照明は7W程度の消費電力で白熱電球60W程度の明るさを出すことができるので、ワット表記で確認することが難しく、ルーメン(lm)という光束を表す単位で明るさの表記がされています。

光束とは、光の量を表す単位となり数値が高いほど光の量が多くなり、明るくなります。目安として、50W相当で640lm、60W相当で810lmとされています。

一般社団法人日本照明工業会_電球形LEDランプ性能表示等のガイドライン_一般照明用電球代替表示区分

(出典:一般社団法人日本照明工業会「電球形LEDランプ性能表示等のガイドライン」一般照明用電球代替表示区分表)

LED照明への交換後、一番不満を感じることとして「明るさ」というワードがよく見受けられるので、交換の際はワットとルーメンの比較をおこない、LEDの特徴である直進性の高い光となることを考慮して検討を行いましょう。

光色を検討する

白熱電球は、光の色が1色ですが、LED照明にはさまざまな色の種類があります。
「電球色」「温白色」「昼白色」「昼光色」などにわかれているので、色の種類を理解して検討することが大切です。ご自身の好みやお部屋の雰囲気に合わせて選びましょう。

一般社団法人日本照明工業会_電球形LEDランプの正しい選び方_色味表

(出典:一般社団法人日本照明工業会「電球形LEDランプの正しい選び方」色味表)

LED照明を利用する場所により使い分ける

LED照明には、全方向に明るさが広がるタイプと、下方向に明るさが広がるタイプがあります。

全方向に広がるタイプは、白熱電球に近い光の広がりとなるため、リビングなど広範囲を照らしたい部屋におすすめです。
一方、下方向に広がるタイプは、トイレや廊下など個室や特定の場所を照らす時におすすめとなります。例えば、美術館などで絵画を照らしているのは、下方向に広がるタイプです。

LED照明の普及率と今後

最後に、現在のLED照明の普及率についてみていきましょう。

住宅が建てられた時期別に見ると、2011年以降に建築された住宅からLED照明を利用している割合は急激に上がり、2016年以降は、50%以上の自宅でLED照明が利用されているとことがわかります。
LED照明との併用も含めれば、2016年以降は、90%のご自宅でLED照明が導入されていることになります。

環境省_家庭部門のCO2排出実態統計調査 家庭のエネルギー事情を知る_建築時期別使用している照明の種類(住宅全体)(令和3年度)

(出典:環境省「家庭部門のCO2排出実態統計調査 家庭のエネルギー事情を知る」建築時期別使用している照明の種類(住宅全体)(令和3年度))

住宅全体でみると、LED照明を利用している世帯は70%を占めています。20%弱の住宅では、すべてをLED照明にしている住宅もあり、住宅部門でのLED照明の普及率の高さがわかるかと思います。

環境省「家庭部門のCO2排出実態統計調査 家庭のエネルギー事情を知る」使用している照明の種類(住宅全体)(令和3年度)

(出典:環境省「家庭部門のCO2排出実態統計調査 家庭のエネルギー事情を知る」使用している照明の種類(住宅全体)(令和3年度))

まとめ

いかがでしたでしょうか?LED照明の良し悪しや効果についてみてきました。

絶対に交換をしなければいけないものではないですが、交換することによる効果は電気代の削減だけではなく、環境面に関してもメリットが高くなります。

蛍光灯などに比べると導入費用が高いLED照明ですが、まずはよく使うリビングだけなど部分的に交換を進めてみるのも良いのではないでしょうか?ご自宅の省エネ化をすることが地球温暖化への対策へも繋がります。

環境への対策も、少しずつでも進めていくことが次の世代が生活をしやすい地球を残していくことに繋がります!ぜひご検討くださいね。

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