SDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」って?【世界のリアルな今】

環境

皆さま、こんにちは!
今回は、SDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」について掘り下げてみたいと思います。

この目標は「気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる」というテーマに沿って、5つのターゲットから構成されており、中でも2つ目のターゲットは次のように設定されています。

13.2 気候変動対策を政策、戦略及び計画に盛り込む

目標13は“地球温暖化”と直結するテーマでもあるので、上記で「政策」とあるように国単位での取組みを求めていることがわかりますね。最近よく聞く、「脱炭素」などがまさにそうです。
☞「脱炭素」について:詳しくはコチラ

「でも、コロナ禍で温室効果ガスはすごい減ったってニュースで見たような…」

これについて、国際連合広報センターの報告(2021)では、2020年の地球の平均気温は産業革命前の気温を1.2℃上回る結果となったと報告しています。

しかし、温暖化を1.5℃に抑えるために必要な削減量は、年間7.6%。つまり、まだまだ地球の気候変動における危機的状況は変わらず、ということですね。

着実に上昇している地球の平均気温。

では、実際に今世界で、そして日本でどのような影響が出ているのか。コロナ禍で少し意識が逸れてしまっている地球温暖化の現状を見てみましょう。

【SDGs目標13:気候変動】世界のリアルな状況は今

2020年度の国連によるSDGs報告書では、気候変動により“自然災害”の頻度とその深刻度は悪化の一方を辿っているとあります。具体的な数字でいうと、そういった“自然災害”による被災者数は、2018年には3,900万人を上回っています。

今回は世界の最新状況ということで、カナダ・アメリカのニュースと興味深いデータをご紹介します。

<突然死続出?カナダ・アメリカ西部を襲うヒートドーム現象>

2021年6月末頃からアメリカ西部、そしてカナダでは記録的な熱波が続いています。中でもバンクーバーのあるブリティッシュコロンビア州のリットンでは、6月29日にカナダ史上最高気温となる摂氏49.6度を観測しました。

このような異常気象が起こっているのは、上空の高気圧が熱い空気を閉じ込める「ヒートドーム」現象が原因とみられています。問題なのは、この現象により長引いている熱波が、異常な気温となっている点です。

(出典:CNN2021年6月17日記事より ヒートドーム現象図解)

ヒートドーム現象自体と地球温暖化が関係しているかは、現在まだ推測の域を出ませんが、この異常な気温は密接に関係していると言えるかと思います。
アメリカ西部では干ばつ化が進んでいたため、例年以上の猛暑→ヒートドーム→さらに気温の上昇という悪循環が発生しています。

6月30日の日本経済新聞では、カナダにおいて6月25日から29日の間だけで、合計134人の突然死が発生していると伝えています。その多くは高齢者で、今回の熱波の影響と考えられています。

 

<Google Earth(グーグルアース)にタイムラプス機能!地球の変化を追う>

今度は目で見てわかる、とても興味深いデータについてご紹介します。

2021年4月16日、Googleが提供している「Google Earth」にタイムラプス機能が追加され、これにより約40年分の地球の経年変化をカンタンに見ることができるようになりました。

地球温暖化と言われても、これまではそのワンシーンを切り取って見ることが多く、現状がわかりづらいことが多かったかと思います。

しかしこの動画を見ると、カザフスタンの塩湖「アラル海」が本当に干上がっていく様子や、北極の氷が融けていく様子などがリアルにわかります。もちろん、サウジアラビアのジャウフ州で、砂漠でおこなわれた農業が発展していく様子など、良い変化も目に見えてわかります!

Google Japanのブログで、他にも各国の変化の映像がピックアップされているので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
☞Google Japan4月16日のブログはコチラ!

【SDGs目標13:気候変動】日本のリアルな状況は今

次は日本国内に目を向けていきましょう。

近年のこれまでより被害が大きい自然災害などで、肌感覚でも異常気象を感じることが多くなっているかと思いますが、具体的な数字でも確認してみましょう。

<日本の食卓がピンチ!サンマ、サケなど年々減る漁獲量と原因>

農林水産省によると、去年2020年の1年間のサンマの漁獲量は2万9700トンで、ピーク時の昭和33年の5%となっています。サケ類も5万5900トンにとどまり、ピークだった平成8年の19%まで減少しています。

これらの数字は、いずれも比較可能な昭和31年以降、つまり過去64年間で最低数字となっています。

「60年近くあれば、変動するのは当然では?」と思われるかもしれません。ただ、注目すべきはその原因です。漁獲量減少の原因のひとつと言われているのが、“潮流や水温の変化”です。

例えば、別の記事で紹介させていただいているように、世界の平均気温が産業革命前から1.5℃上がるだけで、サンゴ礁は70~90%が減少します。そのくらい、海の生き物にとって水温の変化は、少しの変動でも大きく影響してしまうと言えます。

☞気温上昇により予測される自然環境への影響について:詳しくはコチラ

<WWF「未来47景」で見る気候変動が進んだ先の都道府県>

食卓への影響は、地球温暖化のダメージを少し身近に感じられますね。さて、次はこちらも面白いデータをご紹介したいと思います。

公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)が運営している「未来47景」というサイトです。

(WWFジャパン:『未来47景』サイトトップ)

深刻化していく気候危機によって、自分が暮らしている都道府県は将来どうなってしまうのか?その未来予想図をわかりやすく、カンタンに見ることができます。

私の地元でもある“埼玉県”では、「日本一暑い街」で有名な熊谷市がありますが、その最高気温が新記録をどんどん更新していって…!?

個人で対策できるアクションについても紹介してくれるので、気になった方はぜひご自身の地元などをチェックしてみてください。

【SDGs目標13:気候変動】対策としてできることとは?

さて、ここまでいかがでしたでしょうか?

コロナ禍で注目が逸れがちな“地球温暖化”や“気候変動”について、改めて現状を知っていただくキッカケになっていれば幸いです。

少しずつですが、確かに深刻化している地球の平均気温。最後に、個人でもできる対策方法をいくつかご紹介します。「そんなことも?」と思う方法もありますので、ぜひご参考ください!

<お買い物でできる対策>

・エコバッグをつかう
・徒歩や自転車、公共交通機関をつかう
→旅客の輸送量あたりのCO2排出量は、鉄道だと「19」なのに対し、自家用車だと「137」
☞詳しくは国土交通省HP『環境』
・旬の食材をえらぶ
→例えば、夏野菜である「きゅうり」1kgを冬に作るには約5倍のエネルギーが必要
☞詳しくはJICCA『地球温暖化対策について』
・産地が近いものをえらぶ
・エコマークがついたものをえらぶ
・買い込みすぎない

<おうちでできる対策>

省エネ
・エアコンの設定温度を夏28度/冬20度にする
・冷蔵庫にモノを詰め込みすぎない
・証明をLEDに替える
再生可能エネルギーを多く供給している電力会社に切り替える

創エネ
・太陽光発電設備を導入する(+蓄電池で蓄エネも)
・太陽熱温水器を導入する

今日からできるカンタンなものから、設備導入で効果を発揮するものまで、さまざまな方法がありますね。ぜひご家庭などでできることから実践してみてください!

☞身近なものからSDGsを実践してみる!

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