【脱炭素を解説!】なぜ全世界で取り組むのか、日本のアクションとは

食糧不足に紛争も? 「脱炭素」は世界共通のテーマ

最近ニュースなどでよく見る「脱炭素」とは、そもそもどういう意味だろうか?

これは、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出を実質ゼロにすること。
また、“実質”ゼロとは、温室効果ガスの排出を完全になくすということではありません。

これは、排出される量と森林などに吸収される量同じ量であり、バランスがとれている状態になることを目指しています。
このバランスがとれている状態「カーボンニュートラル(carbon neutral)」といいます。
日本語訳すると「炭素中立」、この言葉の方がイメージしやすいかもしれませんね。

近年、脱炭素が叫ばれている理由は、刻一刻と進む地球温暖化を食い止めるため。

18世紀後半の産業革命以降、地球の温度は徐々に上がり、当時と比べて平均1.2度上昇しています。
気温の上昇と大気中の二酸化炭素濃度は比例していて、相関関係があるのは明らかです。
このまま手を打たなければ、21世紀末の平均気温は2000年頃と比較して最大4.8度程度上昇するという試算も……。

「暖かいならいいじゃん」という単純な話ではありません。

この問題は着実に海面上昇による国土の消失、台風の大型化、山火事の増加など、私たちの生活に大きな影響を及ぼします。実際に日本でも、台風や土砂災害、突発的な豪雨による洪水といったニュースがここ数年で増えた印象がありますね。
温暖化は思っているよりも一人ひとりにとって身近な問題です。いずれ深刻化すれば、干ばつや生態系の変化により、食糧をめぐる争いが勃発する恐れすらあると言われています。

もちろん、この問題に対し、世界各国はただ手をこまねいているだけではありません。

1992年には国連で「気候変動に関する国際連合枠組条約」が採択されました。
同条約に基づき、1995年から毎年、気候変動枠組条約締約国会議(COP)が開催されています。
また、1997年の京都で行われた第3回気候変動枠組条約締約国会議(COP3)では、1990年と比較して以下の通り排出量を削減する目標が定められました。

・先進国全体で約5%を削減
・日本は6%、米国は7%、EUは8%を削減

これは「京都議定書」と呼ばれています。中学や高校の授業で聞き覚えがありませんか?

この京都議定書の後を継いだのが、2015年に開かれた第21回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP21)で結ばれた「パリ協定」です。
「世界の平均気温上昇を、産業革命以前に比べて2度より充分低く保ち、1.5度におさえる努力をすることを目指し、21世紀後半には温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする」という目標が掲げられました。

この目標を達成するには、実は2030年までに2010年と比べて45%も二酸化炭素の排出量を減らすペースで進めないといけません。
つまり、あと10年足らずで半分近くにしなければならないのです。

この困難な目標を達成するため、各国が知恵を絞って試行錯誤しているのが、今この時です。

脱炭素に向けて、世界的企業も動き出す

脱炭素に向けた世界各国の取組みはどうなっているのでしょうか?

たとえば、イギリスは二酸化炭素の排出量が多い化石電源の比率を2分の1までに削減し、2050年に排出量を実質ゼロにすることを法制化しました。
また、南米にあるスリナム共和国と南アジアのブータンは、すでに実質ゼロを達成し、排出量が吸収量を下回る「マイナス排出量」の状態になっています。

一報、排出国トップ2の中国アメリカは、最初は消極的な姿勢でした。
オバマ元大統領が2020年に2005年比で17%、2025年に26~28%削減、と約束したものの、2019年11月にトランプ元大統領はパリ協定からの離脱を表明しました。
しかし、バイデン現大統領がオバマ元大統領の路線を引き継ぎ、2035年までに電力セクターで、2050年までに社会全体で実質ゼロにすると公約に掲げて当選。
その後、2021年1月にパリ協定に復帰しています。

そして、中国も2020年9月に習近平国家主席が、2060年までに実質ゼロを目指すと表明しました。
米中両国が排出量実質ゼロを発表したことは世界的にも影響が大きく、脱炭素の流れがますます加速していると言えます。

また、排出量ゼロ実現に向けて、企業も動き出しています。

たとえばアップル社は2020年7月に、2030年までに排出量実質ゼロにすると発表しました。
低炭素な再生素材の利用、エネルギー効率化による年間779,000メートルトン以上の二酸化炭素排出量削減、100%再生可能エネルギーの使用、サバンナやマングローブの保全活動などを行っています。

実は、2019年に発売されたiPhone、iPad、Mac、Apple Watchはすべて再生材料で作られたもの。
脱炭素社会は、すでに意外と身近なものになっているのです。
☞アップル社の取組み:詳しくはこちら

日本における脱炭素の取り組みと、私たちができること

日本は長らく脱炭素社会へ消極的な姿勢でしたが、菅総理が2020年10月の所信表明演説で、2050年までに排出量の実質ゼロを目指すと宣言しました。

まだまだ国の動きは鈍いですが、民間企業では早くから取組みが始まっています。

たとえば丸井グループでは、2016年からサステナビリティを経営指針に掲げ、2030年までに再生エネルギー比率を100%にすることを目指しています。
2018年から再生可能エネルギーへの切り替えをスタートしたものの、最初は1店舗のみで、割合もわずか1%程度。
しかし、翌年2019年には8店舗にまで拡大し、割合も23%に。2020年には15店舗と本社にも再生可能エネルギーが使用されるようになりました。
このペースで進めば、2025年には70%、2030年までに100%が実現します。

さらに自社のクレジットカードであるエポスカードの会員向けに、再生可能エネルギーを利用した電力の供給をするサービスも始めました。
電気代の一部を森林保全に充てて二酸炭素の排出量を抑えつつ、吸収量を増やす取組みも行っているようです。

脱炭素、排出量、実質ゼロ……。
むずかしそうな言葉が並んでいますが、実は私たちの実生活の中でもできることは多いです。

例えば、
・エネルギーの消費量を抑える(省エネ)
・CO2排出の少ない交通機関を使用する
・ハイブリッド車や電気自動車などのエコカーを選ぶ
・再生可能エネルギーを供給する電力会社へ切り替える
・太陽光発電を導入する

まずは身近なところから、試しにひとつ取り入れてみてはいかがでしょうか。
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脱炭素は、全世界で取り組まなければならないテーマです。
持続可能なエネルギー社会を目指す企業のひとつとして、これからも脱炭素社会に向けた各国、各企業の取組みについては最新情報をお届けしたいと思いますのでよろしくお願いします!

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