テスラEVの自宅用充電設備「ウォールコネクター」とは?工事や費用相場も
クリーンなエネルギーを使用した電気自動車などへの移行が大きなトレンドとなる中で、EVの購入を検討されている方も多いと思います。
そんなEVで、世界的に最先端をいく会社といえば、テスラ社ではないでしょうか。
2022年版の「世界長者番付」で初めて首位に輝いたり、Twitter買収で最近何かと話題になっている実業家、イーロン・マスク氏がCEOを務めるアメリカの自動車メーカーです。
テスラ社のEVは、ネットワークと連携したスマートな機能をいくつも搭載し、進化を続けていくことで、「車輪のついたスマホ」と呼ばれるくらいです。最近では、街中でもテスラ車を見かけることが多くなってきました。
しかし、EVとなると充電ステーションの有無や航続距離、充電時間について気になりますよね。
そこで今回は、テスラ社のEVの充電方法や自宅用充電設備「ウォールコネクター」について詳しく解説していきます。ぜひ参考にご覧ください。
テスラの電気自動車を充電するには?
それでは、実際にテスラのEVを充電する4つの方法を紹介していきます。
充電ステーションについても紹介するので、ぜひ参考にご覧ください。
①テスラ社のスーパーチャージャーで充電する
2023/12/21現在:全国に100ヵ所
☞詳しくは:https://www.tesla.com/ja_JP/findus/list/superchargers/Japan
利用料金:各所の駐車料金設定による
☞詳しくは:https://www.tesla.com/jp/support/japan-supercharger-remarks
「スーパーチャージャー」とは、テスラが開発したテスラEV専用の急速充電器です。まだ日本国内での数は多くありませんが、テスラのサービスセンターや大型商業施設などには設置されています。
最大250kWと大きな出力を持ち、15分で最大275km相当分(直線距離で東京-名古屋間程度)を充電することができます。
テスラは、自社で製造したEVが搭載するバッテリーについての特性を完全に把握しているので、大きな出力の充電設備を開発することができています。これはEVも充電設備もテスラで設計していることによる強みですね。
☞スーパーチャージャーについて詳しく見る
②急速充電設備 (CHAdeMO)で充電する
2023/12/21現在:全国に約10,000ヵ所
※充電にはCHAdeMO用専用アダプターが必要(約50,000円)
☞詳しくは:https://www.tesla.com/jp/support/public-charging
利用料金:場所による(無料のところも)
☞詳しくは:https://ev.gogo.gs/search/?kw=&ac=&type%5B%5D=1
CHAdeMOとは急速充電方式の名称で、公共の充電ネットワークとして普及している急速充電設備に使用されています。この設備は、高速道路のSA・PAやショッピングモール、道の駅などのいつも立ち寄る場所に多く設置されています。
出力は最大50kWで、30分で最大25km分を充電することが可能です。プラグ形状が異なるため、テスラのEVをCHAdeMOで充電したい場合は、専用のアダプターが必要となります。
③普通充電設備 (J1772)で充電する
2023/12/21現在:全国に約25,000ヵ所
※普通充電設備専用のアダプターが必要(10,800円)
☞詳しくは:https://www.tesla.com/jp/support/public-charging
利用料金:場所による(無料のところも)
☞詳しくは:https://ev.gogo.gs/search/?kw=&ac=&type%5B%5D=2&type%5B%5D=3
日本全国に設置されている普通充電設備です。オフィスビルの駐車場や宿泊施設、レストランなど、さまざまな場所により広域に設置されています。
60分で最大15km分を充電することが可能です。こちらもテスラのEVで使用するためには、専用のアダプターが必要となります。
④自宅充電用設備「ウォールコネクター」で充電する
本体代(79,200円)と別に設置工事費が必要です。
☞詳しくは:https://www.tesla.com/jp/support/home-charging-installation
上記のように、EV用の充電施設は年々増加してきていますが、やはり自宅で充電できるほうが安心感もあり便利ですよね。スマートフォンを日常的に充電するイメージです。
その解決策として、テスラからは自宅用充電設備「ウォールコネクター」が販売されています。
帰宅後、充電用のコンセントプラグを車に差し込んでおけば、夜間に充電しておいてくれるので翌朝には充電完了しています。帰り道にガソリンスタンドに立ち寄る必要もなく、匂いも気になりません。
では、「ウォールコネクター」とはどんな製品なのか。設置にかかる費用感なども見てみましょう。
テスラEVの自宅用充電設備「ウォールコネクター」
「ウォールコネクター」は自宅の壁面などに設置するタイプの充電設備です。
☞参考:https://www.tesla.com/jp/support/home-charging-installation/wall-connector
ウォールコネクターの主な仕様と特徴
対応車種 | Model S、Model X、Model 3 |
電圧および配線 | 定格AC 200~240 V単相 |
電流出力範囲 | 12 – 48 アンペア |
ケーブル長 | 7.3m |
ウォールコネクター寸法 | 高さ: 345 mm幅: 155 mm奥行: 110 mm |
重量 | 4.5kg |
ウォールコネクターは、テスラEVのModel S、Model XおよびModel 3に対応しています。ご家庭の電力状況や車種にもよりますが、最大9.6kW/48Aの出力を持ちます。60分で最大60km分の充電が可能です。
サイズ感としては、A3用紙の長辺を折りたたんだくらいでしょうか。見た目も強化ガラス製のフェイスプレートで作られており、スタイリッシュです。
また、ウォールコネクターはテスラの車体の色に合わせて、色を変えることができます。
オプションのウォールコネクターカラーマッチフェイスプレートでは、ブラック・グレー・ブルー・レッドの4色から、お好きな色にウォールコネクターをカラーチェンジ可能です。
単なる家庭用EV充電器でありながら、車との一体感やデザイン性までも追及する姿勢が、まさにテスラらしいところですね。
自宅に設置がむずかしい場合は「モバイルコネクター」も
もし、ご自宅にウォールコネクターの設置が難しい場合や、既存の充電用コンセントがある場合などには、「モバイルコネクター」を選ぶことも可能です。
モバイルコネクターは持ち運び可能な充電設備で、決まった規格のコンセントから車両に充電することができるケーブル式充電用コネクターです。ただ、モバイルコネクターの出力は大きくないので、設置が可能ならウォールコネクターの方がいいでしょう。
また、国内メーカーからも自宅用充電設備は発売されています。ただし、規格は普通充電設備のJ1772のもので、テスラのEVで使用するには専用の変換アダプターが必要です。本体価格も10万円~というものも珍しくありません。
テスラのEVに乗るのであれば、価格も安く充電速度も速いウォールコネクターの設置が望ましいと思います。
「ウォールコネクター」工事の流れ・設置費用
ここからは具体的にウォールコネクターを設置し、使用するまでの流れを見てきましょう。
ウォールコネクターを自宅に設置する工事の流れ
1)施工会社に見積もり依頼
まずは、施工会社を選びます。下記URLよりテスラが推奨する施工会社を検索することができます。
☞https://www.tesla.com/ja_JP/support/find-electrician?redirect=no
もちろん、掲載されていない会社を自身で選ぶことも可能です。
ただし、設置するには「第二種電気工事士」以上の資格が必要となります。よく確認しましょう。充電時間帯や電気の使い方についてアドバイスをもらえたり、電気の契約や電気料金プランなどにも詳しい施工会社を選ぶとベストです。
2)現地調査に立ち会う
実際に設置工事をおこなう前に現地調査が必要になります。
ウォールコネクターを設置する環境は建物ごとに異なります。設置場所を下見し、ブレーカーの大きさや駐車場の位置、壁面の材質などを確認してから、必要な材料や工具が選定されます。
3)契約して設置工事に立ち会う
現地調査が終了したら、正式な見積もりを施工会社からもらいます。
その後、契約を結んで工事日時を決定し、いよいよ設置工事となります。
工事内容は「ウォールコネクター本体の設置」「専用ブレーカーの設置」「配線」「試運転」になります。工事時間は3~4時間程度見ておくといいでしょう。
ウォールコネクターの設置にかかる費用感
工事費には、工事の人工に加えて漏電を検知するための「ブレーカー」、分電盤から充電設備までの「ケーブル」や「配管」などといった材料費も含まれます。
設置工事にかかる費用感は、おおよそ10万円~15万円程度です。
ちなみに、テスラ社の家庭用蓄電池「パワーウォール」の認定施工会社である当社では、テスラパワーウォールと併せて、ウォールコネクターの設置工事も一緒に請け負うことができます。
テスラ社のEVだけでなく、家庭用蓄電池の導入も検討されている方は、ぜひご相談ください。
テスラEVに利用できる補助金とは?
テスラのEVに利用できる令和4年度の補助金について2つ、簡単にご紹介します。
経済産業省の補助事業:終了真近!申請期限は2024年2月13日まで(必着)
【令和5年度当初予算】
①「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(予算:約900億円)」
②「クリーンエネルギー自動車・インフラ導入促進補助金(予算:約300億円)」
→補助金上限額:65万円(通常)
2024年1月9日の時点で予算残高が約81億円となっており、終了見込み時期は2024年1月下旬~2月中旬目処になります。
ただ、2023年11月29日に令和5年度補正予算案が可決され、「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」もその中に盛り込まれています。以下の日時以降の登録(届出)車両は、令和5年度補正 CEV補助金の対象になる見込みです。
【令和5年度補正予算】
・補助対象となる初度登録(届出)期間:2024年2月2日以降
①「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(予算:約1,291億円)」
②「クリーンエネルギー自動車・インフラ導入促進補助金(予算:約400億円)」
補正予算では、予算額が大幅に増加されていることがわかりますね。具体的な補助要件や補助対象車両ごとの補助金額などについては、現在検討中となっています。経済産業省HPの該当ページを確認すると、決定内容の公表は3月頃予定と記載がありますので、情報の更新を待ちましょう。
東京都の補助事業;現在受付中
・電気自動車等の普及促進事業(EV・PHV車両)
→補助金上限額:45万円(通常)
こちらは東京都内にお住まいの方などが対象となる都の補助事業になります。ご自身が対象者に該当するかどうかは、クール・ネット東京HP「助成対象者 YES/NO診断」でも簡単にわかりますので、まずはお確かめいただくといいかと思います。
今回ご紹介した2つの補助事業どちらにも該当するような都内にお住まいの方なら、合計で110万円の補助金を活用することができます。テスラのEVもお得に導入することができそうですね。
EV+家庭用蓄電池テスラパワーウォール
EVだけでなく、車に充電する電気も環境にやさしい電気にしたいという方には、太陽光発電設備+テスラ社の家庭用蓄電池「パワーウォール」の導入もおすすめです。
中には、太陽光発電設備は導入せず、パワーウォールだけ導入した方もいるので、ご家庭の電気の使い方や予算にあわせて色々な組み合わせが検討できそうですね。
テスラパワーウォールの基本的な特徴
① 電池容量の大きさ
テスラパワーウォールの電池容量は「13.5kWh」。
“13.5kWh”という電力量は、平均的な1世帯当たりの約1日分の使用電力量と同等です。さまざまある家庭用蓄電池の中でも、この電池容量は多く、大容量と言えます。
② 全負荷+200V対応
蓄電池には、「特定負荷」タイプと「全負荷」タイプの2種類があります。簡単にいうと、その差はためた電気の送り先が指定した家電製品へ限定される(特定負荷)か、家の中すべてに行き渡る(全負荷)かの違いです。
パワーウォールは「全負荷型」の蓄電池です。そのため、8kVA以内のアンペア数で電気のご契約をされているご家庭であれば、停電時も家全体へ電気を送ることができます。
また、200V機器にも対応できるので、冷蔵庫はもちろん、エアコンやIHクッキングヒーター、エコキュートも動かすことができます。
③ アプリで簡単に操作できる設定
テスラパワーウォールは、テスラが提供している専用アプリで管理、運用することが可能です。このアプリでは、蓄電池本体の運転モードの設定も細かく決めることができます。
つまり、電気をためておく時間帯や、逆に電気を自宅に供給(放電)する時間帯なども、それぞれのご家庭のライフスタイルに合わせて好きなように変更できます。
☞テスラパワーウォールの性能について、もっと詳しく知りたい方はコチラ
テスラパワーウォールの本体価格と工事費用感
導入を検討されている方の参考となるよう、製品本体の価格や、設置工事などの費用も含めた導入までのコスト感をご紹介します。太陽光発電設備と蓄電池の両方を導入する場合の費用例もご紹介するので、ぜひご参考ください。
テスラパワーウォール:製品本体価格
製品本体価格:1,100,000円(税抜)
(蓄電池本体(Powerwall)と制御操作盤(GATEWAY)の機器2つ含む一式)
テスラパワーウォール:設置工事費などを加味した費用感
製品本体価格+下記のような費用
・工事費/架台費用/基礎費用 など
→全て含め:約180万円~200万円ほど
もちろん、この費用感はあくまでも目安であり、お客さまのご自宅のさまざまな条件によって金額は前後します。
とはいえ、この金額であれば、特定負荷型の他社の蓄電池とも大きな金額差はありません。テスラパワーウォールの容量の大きさと負荷の範囲を鑑みたコストパフォーマンスで考えると、非常に魅力的な商品だとわかるかと思います。
また、最近ではテスラパワーウォールと太陽光発電設備を一緒に導入される方も多いです。
こちらもおおよそですが、目安として、仮に次の条件の場合の費用感をご紹介します。
太陽光発電設備(4kW)+テスラパワーウォールを導入する場合
→合わせて:約300~400万円前後ほど
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いかがでしたか?
経済産業省からの補助金は近年、大幅に増額されています。国もEVの普及を進めて2050年カーボンニュートラル実現を目指しているので、EV導入は今が検討のタイミングかもしれませんね。
また、自宅用充電設備「ウォールコネクター」や家庭用蓄電池「パワーウォール」を備えておくことは、自然災害などによる突然の停電対策にも大きな安心材料となります。
いざという時に向けても、万全なスマートハウスづくりを!
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