【省エネ住宅ってどんな家?】気になる基準とメリット

省エネ住宅とは?いつからあるの?

省エネ住宅ってどういう意味?

以前、別の記事でも簡単に説明していますが、「省エネ住宅」とはつまり「暖冷房エネルギーの消費を抑えることができる、省エネ性能の高い住宅」を指します。

なぜ「暖冷房」なのかというと、経済産業省資源エネルギー庁によると、日本の家庭でのエネルギー消費においては、全体の約30%を占めているのが「暖冷房」だからです。

家庭のエネルギー消費

(出典:経済産業省資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」資料より)

そのため、大きな割合を占める暖冷房のエネルギー消費を削減でき、かつ“夏は涼しくて冬は暖かい”つくりの住宅が、省エネ住宅として求められています。
☞そもそもなぜエネルギー消費を削減する必要があるのか?ポイントは最近よく聞く「脱炭素」。詳しくはコチラ!

省エネ住宅を実現するには、大きく3つのポイントが重要となります。それが、「断熱」「日射遮蔽」「気密」です。
これらの性能が高い住宅にすることで、夏は外の熱気が入らず、冬は室内の暖かい空気が逃げない快適な家になります。

省エネ住宅っていつからあったの?

私が注文住宅の設計をする会社に勤務していた20年前には、すでに高気密・高断熱の住宅や、エアサイクル工法の家、OMソーラーの家などが存在していました。

当時は現在のように補助金や税制優遇がなく、住宅の坪単価に反映されてしまい、建築コストが高かったため、現在のような認知度はあまりなかったと思います。そこまでの要望をされる依頼主も非常に少なかったです。

ちなみに、高気密高断熱は読んで字のごとく、気密性・断熱性能をよりハイスペックにする工法です。
そのほか、エアサイクル工法は自然のちからで壁の中の空気を循環させ、家中の湿温度をコントロールする工法。そして、OMソーラーの家は、太陽の熱を空気で運ぶOMソーラーシステムを活用したつくりのことを言います。

では、現在これだけ「省エネ住宅」というワードの認知度が上がってきている理由はなぜでしょうか?

認知度アップの3つ理由!義務化された「省エネ住宅基準」とは?

省エネ住宅の認知度が上がった理由の1つ目は、1980年(昭和55年)に制定された省エネ法により、住宅の省エネルギー基準ができたことでしょう。

住宅の建築主に対し、一定の基準以上の省エネ性能を実現するよう努力義務を課しているのが、この基準です。法律の改正ごとに、基準内容は強化されています。

気になる!省エネ基準の2軸

① 外皮熱性能基準
屋根や外壁、窓などの断熱性能を指します。
② 一次エネルギー消費量基準
設備性能(空調や給湯など)と創エネ性能(太陽光発電など)を指します。
※基準値は8区分された地域ごとに定められています。

①は住宅建築時やリフォームなどでおこなう省エネ対策、②は設備の導入でおこなう省エネ対策ですね。
また、この省エネ基準にはトップランナー基準」や「ZEH基準」などより省エネ度合いが高い基準も設定されています。

省エネ住宅_補助金

次に、省エネ住宅の認知度が上がった理由の2つ目は、省エネ住宅に対する「税制優遇」や「補助金」です。省エネは国が推進しているので、補助もさまざまあります。

・次世代省エネ建材の実証支援事業:最大300万/戸
・ネット・ゼロ・エネルギーハウス(ZEH)支援事業:60~万/戸
☞各種補助事業について:詳細は環境共創イニシアチブHPへ

補助額の大きな補助金事業では、例えば上記のようなものがあります。内容はリフォーム関連か、新築に対するものになります。
また、設備に関する補助金も、県や地域の自治体などから出ていることがあるので、導入を検討されている場合はぜひ一度調べてみましょう。

☞例:神奈川県のさまざまな補助事業についてはコチラ

そして、省エネ住宅の認知度が上がった理由の3つ目は、国民の再生可能エネルギーに関する意識が向上したことだと考えています。

特に、東日本大震災から始まり、熊本や新潟での震災、各所で起こる水害などで再エネへの関心はますます高まり、太陽光発電システムの普及から家庭用蓄電池の普及の流れで「ZEH」が主流になったと考えています。

「省エネ住宅」が推進される理由は?4つのメリット

さまざまな要因から現在主流となっている「省エネ住宅」、そのメリットは大きく分けて4つあります。

①エネルギーコストの節約:家計にもやさしい住宅になります。
②快適:夏も冬もエネルギー消費を抑えて適温で過ごすことができます。
③健康:冬場のヒートショックなど、身体的なストレスから守られます。
③ 長持ち:結露が発生しないなど、耐久性能の高さは地球環境にもやさしいです。

省エネと聞くと、何かを少し我慢するイメージがあるかもしれませんが、「省エネ住宅」では快適な環境で省エネをしながら生活ができます。

夏の暑さは年々増す一方の今、こんなスマートライフをぜひ検討してみてください。

私の考えるNearly省エネ住宅なライフスタイル

とはいえ、すでに住まいがある場合、なかなか建て替えやリフォームは難しいことも。でも、節約にもなって環境にもやさしい「省エネ」は取り入れてみたい。

そんな方には、例えば次のようなことに取り組んでみてはいかがでしょう?

① 使用電気を抑えてムダをなくす
→こまめな電気スイッチの入り切りや、空調の温度を推奨温度に設定する。
② 電力会社を再エネ由来の電気を取り扱っている会社に切り替える
③ 水道、ガスに関する機器の仕様を変える
→安価で購入できる衛生器具へ交換する(例:シャワーノズルの交換など)

要するに、ライフスタイルに合った内容を選択して、家族で話し合い、ストレスがかからない範囲で実行することも省エネ住宅のひとつのあり方だと思います。

ストレスがかからず、長く続けられることが重要です。

ちなみに、我が家はマンション住まいなので、まずはシャワーノズルの交換を検討しています。娘が毎日1時間近くシャワーを浴びるので、近日中に実施予定です。

省エネ住宅_ZEH

最後になりますが、太陽光発電や蓄電池の導入、そして省エネ住宅は、自分の子供や孫の世代にクリーンで安心安全な地球を残す種の一つになると思います。

まずは小さなことから、省エネを取り入れてみてくださいね。

当社では、最も省エネ度合いの高い住宅基準「ZEH基準」を満たすための太陽光発電設備や蓄電池などを取り扱っています。
ご興味のある方は、ぜひ一度ご相談ください。

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