5月3日は「ごみの日」:ゴミ処分場の残容量はあと21.4年分しかない⁉

環境

ごみの日_ゴミ処分場の残容量はもう僅か?

ゴールデンウィーク中日の5月3日は、憲法記念日以外に何の日であるか知っていますか?

実は、5月3日は「ご(5)み(3)」と読む語呂合わせから「ごみの日」でもあります。
これは、ごみを減らして地球環境を守ることに目を向ける目的で制定されました。

しかし今、日本はさまざまなごみ問題を抱えています。ごみの問題は地球環境の悪化につながるため、私たちが地球で長く暮らしていくためには、できるだけ早く解決していかなければなりません。

そこで今回は、日本におけるごみ問題の現状分析と、ごみ問題解決のためにできる手段「3R(スリーアール)」についてご紹介していきます。

今日本で起きているごみ問題:総排出量は東京ドーム112杯分以上?

ごみの日_東京ドーム

今、日本ではどのようなごみ問題が起きているか知っていますか?
ニュースなどで耳にしたことがあっても、具体的には理解していない方もいると思います。

今日本で深刻になっている主なごみ問題は、次の2つです。

①ごみの総排出量が多い

1つ目は、ごみの総排出量が多いことです。

2022年3月29日、環境省の資料「一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和2年度)について」では、2020年(令和2年度)の日本におけるごみの総排出量は4,167万トンであったと公表しました。この量について、環境省は“東京ドーム約112杯分”と表現しています。

2020年のごみ総排出量は、2021年(令和元年)の4,274万トンと比べると2.5%の減少となりましたが、これらは主に家庭から生じる「一般廃棄物」の排出量です。

ごみには企業などの事業活動から生じる「産業廃棄物」もあるため、この産業廃棄物を含めると、実際には1年間に東京ドーム約112杯分以上のごみが発生していると考えられています。

②最終処分場が不足している

2つ目は、最終処分場が不足していることです。

「最終処分場」とは、廃棄物を最終的に処分する場所のことです。廃棄物は、リサイクルされたりしない限りは、廃棄物の種類ごとに適切な処理がされた後、この最終処分場に埋められます。

しかし、最終処分場の容量は限られています。

今はまだ、現状の最終処分場の容量で廃棄物を埋められていますが、前述したようにごみの総排出量は増えています。このことから、環境省は「令和3年版 環境・循環社会・生物多様性白書」にて次のように公表しています。

家庭から出る廃棄物の場合、最終処分場に埋められる量は、全国平均であと21.4年分

これはつまり、約22年後には廃棄物を最終処分場に埋められなくなってしまうことを意味します。

ごみの日_最終処分場の残余容量及び残余年数の推移

(出典:環境省「令和3年版 環境・循環型社会・生物多様性白書」状況第2部第3章第1節 廃棄物等の発生、循環的な利用及び処分の現状)

最終処分場の不足を補うために、新しくその場所を作ることは簡単ではありません。最終処分場を作る土地の確保と近隣住民への理解を得ることが必要になるからです。
現状、環境省は最終処分場の確保は難しい状況であることを示しています。

ごみ問題が引き起こすリスクは「地球環境の悪化」

ここまで説明してきたごみ問題が引き起こすリスクは、地球環境の悪化です。

ごみの総排出量の増加は、ごみを燃やす機会が増えるため、二酸化炭素の排出量増加を招きます。二酸化炭素には温室効果があるため、排出量が増えてしまうと地球温暖化につながります。

そして、二酸化炭素の排出量増加によって地球温暖化が進むと、陸地が減ったり、気候が変わったり、伝染病が増えたりなど私たち人間が長く地球に住みにくくなります。

最終処分場の不足は、不法投棄の増加を招く恐れがあります。放棄された廃棄物の中に有害な物質が含まれていると、土壌や地下水などが汚染されて生活環境が悪化し、私たちの体にも悪影響が及ぶのです。

普段何気なく捨ててしまっているごみには、私たちの地球での暮らしを脅かす大きなリスクがあることを忘れてはなりません。

ごみ問題解決に個人でもできる「3R(スリーアール)」

ごみの日_3Rの図

ごみ問題を解決していくために、私たちがすぐにできることは「3R(スリーアール)」です。
3Rというのは、次の3つの取組みを示す総称です。

1. Reduce(リデュース)…ごみの発生を抑える
2. Reuse(リユース)…一度使ったものをごみにせず、再度使う
3. Recycle(リサイクル)…一度使ったものを回収して資源として再度使い、製品を作る

もともと3Rは、平成12年に定められた「循環型社会形成推進基本法」という循環型社会を目指すための基本法にて、次のようなことに取り組むべきとして導入されました。

・ごみの発生を抑える
・資源として活用できるものを循環できるようにする
・適切なごみの処理方法を確立し、地球環境への負荷を抑える

個人でもできる3Rの取組み例とは?

3Rの取組みは家庭でも企業でもおこなうことができます。取り組むことができる具体例としては、例えば以下のようなものが挙げられます。

3R 家庭での取組み(例) 企業での取組み(例)
Reduce
(リデュース)
・マイバッグを持参して、お店から袋をもらわない
・マイボトルを持参して、ペットボトル飲料や紙パック飲料を買わない
・使う頻度が少ないものはレンタル/シェアサービスを利用する
ごみ削減のための取組みをおこなう
(例:マイボトル持参で値引きなど)
Reuse
(リユース)
・着られなくなった服を捨てずに売ったり、寄付したり、譲ったりする
・中身がなくなった洗剤やシャンプーなどの容器を捨てずに、詰め替える
・使用済みのスマートフォンをリユース業者に回収してもらう
・耐久性の高い製品を作る
・使用済みの製品を回収する取組みを積極的におこなう
Recycle
(リサイクル)
・使用済みの紙を、可燃ごみではなく資源ごみとして分別する
・飲み終わったペットボトル飲料のキャップとラベル、本体を素材に合わせて分別する
・リサイクルしやすい製品を作る
・使用済みの製品を回収し、リサイクルする取組みをおこなう

3Rの中で最も重視されているのはReduce(リデュース)

3Rの中で最も重視されているのが、Reduce(リデュース)です。

Reduce(リデュース)は、ごみの発生を抑えることであるのは説明しましたが、なぜ重視されているのかというと、ごみ問題が引き起こすリスク「地球環境の悪化」を防ぐのに最も有効だからです。

ごみの発生を抑えられればごみを燃やす機会が減るため、地球温暖化につながる二酸化炭素の排出量を減らすことができます。つまりは、最終処分場での埋め立て量を減らすことにも繋がるので、将来的な不法投棄による土壌や地下水などの汚染も未然に防げるでしょう。

3Rはどれも取り組むべきことではありますが、家庭でも、企業が事業活動をする上でも、前述した理由からReduceを優先的に取り組むことが重要だと考えられます。

みんなで取り組みたい!地域のゴミ排出量削減対策の事例

ごみの日_個人や自治体にできること

深刻なごみ問題を解決するには、私たち一人ひとりが3Rを意識して実際に行動することが大切です。
でも、具体的に何をしたら良いのか、わからないことも多いのではないでしょうか?

そんなときは、住んでいる地域が取り組んでいることに目を向けると、そのアイデアが得られるかもしれません。実は、近年のごみ問題を住民に意識してもらうために、さまざまな取組みをおこなっている自治体や団体も多いのです。

そこで、今回は次の3つの自治体が取り組んでいるごみ問題対策をご紹介しましょう。

自治体の具体例①神奈川県横浜市の取組み

横浜市では、一般家庭に配布している広報誌「広報よこはま」でごみ問題を特集しています。
例えば、令和2年3月号の広報誌では、プラスチックごみ問題について触れています。具体的には、次のような内容が掲載されていました。

・プラスチックごみの現状
・プラスチックごみ削減のために一人ひとりができること

また、プラスチックごみ問題の現状とともに、ごみ問題が解消されないとどんなリスクが起こり得るのか、ごみ問題を解消するために今からすぐできることについても、わかりやすく一覧にして示していました。

ほかにも、この広報誌ではごみの分別辞典アプリ「MIctionary(ミクショナリー)」も紹介されていました。横浜市におけるごみ分別方法を知ることができるアプリで、プラスチックごみ問題とあわせて紹介することで、市民が適切にごみを分別できるように誘導しているのです。

このように、横浜市の取組みは、市民にごみ問題について身近に感じてもらう工夫がされています。

☞広報よこはま 令和2年3月号はこちら
横浜市の広報誌「広報よこはま」 2020年(令和2年度)3月号

自治体の具体例②東京都調布市の取組み

東京都調布市では、家庭で取り組んでいる「ごみ減量アイデア」を随時募集しています。

市に寄せられたごみ減量アイデアは、市民に知ってもらえるように市のごみ対策課が発行する広報誌や市の公式ページへ掲載されています。また、ごみ減量アイデアを送った市民には、マイバッグと水切りネットがセットになった特製の「ごみ減量グッズ」が送られます(1世帯1セット)。

ごみの日_調布市「ごみ減量アイディア」贈呈グッズ

(出典:調布市HP「ごみ減量アイデアを募集(ごみ減量グッズ進呈中)」)

調布市のこの取組みは、自分1人では思いつかないごみ減量対策を知る機会や、ごみ減量対策を意識的に考えるきっかけを市民に与えています。

☞調布市のごみ減量アイデア募集と紹介ページはこちら
ごみ減量アイデアを募集(ごみ減量グッズ進呈中) | 調布市
市民の皆さんの減量アイデアを紹介 | 調布市

団体の具体例③長野県上伊那地域連合の取組み

長野県の上伊那地域で発足した上伊那地域連合は、東京都調布市と同様の「ごみ減量アイデア」を募集する取組みをおこないました。調布市の取組みと異なる点は、集まったごみ減量アイデアを「ごみ減量アイデア事例集」としてまとめたことです。

この事例集では、ごみ減量アイデアが次の4つを踏まえてまとめられています。

1. ごみ減量アイデアを実践できるシーン
2. ごみ減量アイデアの内容と取り組んだ理由
3. ごみ減量アイデアを実践した効果
4. ごみ減量アイデアを実践して感じた課題

そのため、ごみ減量アイデア事例集を読んだ地域住民は、次のことを知るきっかけが得られます。

・どのタイミングでごみ減量アイデアに取り組めるのか
・そのごみ減量アイデアをおこなうと、何を得られるのか
・ごみ減量アイデアをおこなう際に気を付けたいことは何か

地域住民が良いと思ったアイデアを、適切なときにすぐに実践できるように工夫がされているのが、上伊那地域連合の取組みです。

☞上伊那地域連合作成のごみ減量アイデア事例集はこちら
ごみ減量アイデア事例集|上伊那地域連合

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いかがでしたでしょうか?

ごみを減らすために、私たちができることは実は多く、色々と方法があります。まずは自分ができそうなことから始めてみるのがおすすめです。

時間がたっぷりあるゴールデンウィークに、ごみを減らすために何ができるかを考えたり、身近な地域のごみ減量対策を調べたりして、ごみ問題についても少し考えてみてもいいかもしれませんね。

あるいは、この機に大掃除や断捨離を考えている方は、今一度地域のごみ分別方法についてチェックしてみてくださいね!

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