【脱炭素化を簡単に解説】密接に関係する環境問題と経済を徹底解剖!

2021年4月22日、菅総理は、総理大臣官邸で第45回地球温暖化対策推進本部を開催し、会議では、2030年に向けた我が国の気候変動対策について次のように述べました。

「集中豪雨、森林火災、大雪など、世界各地で異常気象が発生する中、脱炭素化は待ったなしの課題です。同時に、気候変動への対応は、我が国経済を力強く成長させる原動力になります。こうした思いで、私は2050年カーボンニュートラルを宣言し、成長戦略の柱として、取組を進めてきました。
地球規模の課題の解決に向け、我が国は大きく踏み出します。2050年目標と整合的で、野心的な目標として、2030年度に、温室効果ガスを2013年度から46パーセント削減することを目指します。さらに、50パーセントの高みに向けて、挑戦を続けてまいります。この後、気候サミットにおいて、国際社会へも表明いたします。
46パーセント削減は、これまでの目標を7割以上引き上げるものであり、決して容易なものではありません。しかしながら、世界のものづくりを支える国として、次の成長戦略にふさわしい、トップレベルの野心的な目標を掲げることで、世界の議論をリードしていきたいと思います」

もちろん、こうした脱炭素化への宣言は日本だけでなく世界各国で発表されています。

ではなぜ、カーボンニュートラル2050年までの目標とされたのか?なぜ、脱炭素化経済へ繋がるのか?世界の状況と流れから見ていきましょう。

その前に!
「カーボンニュートラル」など、もっと基礎から脱炭素を知りたい方はコチラの記事も合わせてご覧ください。

【脱炭素を解説!】なぜ全世界で取り組むのか、日本のアクションとは

<目次>

国や企業が2050年までの「カーボンニュートラル・脱炭素化」を目指すワケ
世界のメガトレンド「脱炭素化」ESG投資対策として太陽光発電が選ばれるワケ
脱炭素化を簡単に解説:大手企業のサプライチェーン全体に求められる「RE100」
脱炭素化を簡単解説:国や地方自治体も提唱する「SDGs」とは?

国や企業が2050年までの「カーボンニュートラル・脱炭素化」を目指すワケ

脱炭素化をわかりやすく、日本政府やCOP21、企業が2050年までを目標の目安にしている理由を数字から考えてみたいと思います。果たして、2050年までに地球に何がおきるのでしょうか?

図1:「2050年 地球に起こる変化」

人口は、2019年時点で約77億人だったものが、2050年までには約98億人まで増加すると推測されています。
この通り人口が増加した場合、今の地球のおよそ2個分の水やエネルギー、食料が必要になってきます。つまり、環境破壊や温暖化で食物などの供給率は低下が進む中、需要は倍になってしまう形になります。

この、世界規模の“人類が存続できるかどうかの危機”に警鐘を鳴らしたのが、国連のコフィー・アナン事務総長です。
アナン事務総長は、SDGsの前章であるMDGs(ミレミアム開発目標)を掲げ、この中で初めてPRI(責任投資原則)を提唱し、財務指標のみならずESGの観点から投資をすることが必要だと説きました。

脱炭素と合わせて知っておきたい「ESG投資」とは?

脱炭素化やカーボンニュートラルを目指す企業について調べると、よく目にするのが「ESG投資」ですね。

Eは「Environment(環境)」:地球温暖化対策、CO2排出量削減、廃棄物の管理
Sは「Social(社会)」:地域社会への責任、従業員の健康衛生、製品等の安全管理
Gは「Governance(統治)」:監査役の構成、汚職の防止、情報開示を指します。

機関投資家は、このESGを考慮することが社会的責任として必要であり、非財務情報の投資評価の基準のひとつとして取り入れられたことは、歴史的瞬間であったと感じます。
☞詳しくは経済産業省「ESG投資」ページへ

この転機は、やはり2008年のリーマンショックに起因していると思います。

それまでは短期的な相場変動や事業環境に目が向いていましたが、ESG投資では長期的かつ持続的な投資パフォーマンスを期待するものになりました。
このような、持続的な社会を実現できるものに投資をする必要があると本当の意味で気がついたのは、リーマンショックの反省からきたのだと思います。

投資家がこのESGを基準に投資をしていくわけですから、企業にとっては死活問題です。企業にとっては、お金が集まらなければ事業を行っていくことができないのは、周知の事実だからです。
こうした世界の流れから、企業にとって「カーボンニュートラル・脱炭素化」を目指すことは経営戦略としても必要不可欠になっていきました。

世界のメガトレンド「脱炭素化」ESG投資対策として太陽光発電が選ばれるワケ

多くの企業が「脱炭素化」を目指す方法のひとつとして選んでいるのが、「自家消費型太陽光発電設備の導入」です。
その理由は、多くの企業が投資家から選ばれるためには、ESGの中でも特に環境対策が重要だと認識しているからです。

企業が脱炭素化を達成するための環境対策としてできることは、①環境価値を「購入する」か、②自社で創るかのどちらかです。
脱炭素化とはつまり、温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすることなので、どうしてもCO2を極力排出しない形でエネルギーを賄う必要があります。

そこで、この2択のうち②自社で創る方法として「自家消費型太陽光発電設備の導入」が選択されているというわけですね。
☞自家消費型太陽光発電については『【CO2削減と光熱費削減を実現】補助金活用で工場や倉庫屋上に自家消費型太陽光発電設置のススメ』へ

太陽光発電=再生可能エネルギーが選ばれている理由には「RE100」も関係しています。

脱炭素と合わせて知っておきたい「RE100」とは?

ここで、「RE100」という国際イニシアティブが最近話題になっていることは、皆さまご存じかと思います。

RE100は、「Renewable Energy 100%」の略称で、企業で使用する電気を100%再生可能エネルギーに換え、事業運営を100%再生可能エネルギーでまかなうことを目標としています。

2021年4月27日時点で、加盟企業は308社、日本企業も53社と増えつつあります。RE100に加盟し、RE100を達成することは、投資家から選ばれる企業となるひとつの手段として続々と世界の有名企業が参加しているのです。

ちなみに、最近加盟した日本企業には、日清食品ホールディングス株式会社や株式会社セブン&アイ・ホールディングス、東急建設株式会社など。
有名企業ほど、こうした取組みへの参加は必須になってくる時代となってきたことがわかりますね。
☞「RE100」加盟企業について詳しくはコチラ

脱炭素化を簡単に解説:大手企業のサプライチェーン全体に求められる「RE100」

RE100加盟企業のひとつの要件として、年間100 GWhより大きなエネルギーを使用していることが挙げられます。

2019年時点で日本で加盟していた企業19 社の国内電力消費量は、約13TWh で日本の総電力消費量の約1.4%を占めます。
これは、中小企業ではありえないくらい大きな電力消費量のため、中小企業にはRE100は関係ないと思う方もいるかもしれませんが、実はこの脱炭素化の動きは、今やサプライチェーン全体に及んでいます。

図2:「サプライチェーン排出量とは」環境省HPより

過去にニュースで報道もされていますが、例えば、Apple向け製品の生産を行っている国内の「イビデン」は、RE100に加盟しているApple向け製品の生産ラインを再生可能エネルギー100%に切り替えました。

RE100の要求は、大手企業だけではなく、「スコープ3」と呼ばれる仕入れ先や物流会社にも及んでいるのです。

また、自動車産業にもこの流れは影響を及ぼし、ドイツの「ダイムラー社」が全ての乗用車ポートフォリオを、2039年までにカーボンニュートラルにすることを発表したり、ボルボが中国の工場で再生可能エネルギー100%を達成しています。自動車産業は本当に裾野が広く、経済活動全体の価値が180度変わる瞬間がやってきたと思います。

脱炭素化を簡単に解説:国や地方自治体も提唱する「SDGs」とは?

「SDGs」は、冒頭でお話したアナン事務総長が唱えたMDGsの後継にあたり、持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成されたものです。
☞SDGsの詳細については『今さら聞けない…最近よく見るSDGsって?』へ

このSDGsが標準フレームワークとして、中長期企業価値の評価基準となっています。

また、この考えに日本でいち早く賛同し、PRI(責任投資原則)に署名したのは、GPIF(年金積立金管理運用独立法人)で、SDGsは日本企業や国にとって、ESG投資に対する大きな指標なっています。

例えば、先ほどESG投資の環境対策で出てきた「自家消費型太陽光発電設備の導入」は、SDGs目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」に該
当します。
このように、SDGs目標と実践する対策を関連付けることによって、その企業がどういった形で環境対策をしているのかがよりわかりやすくなります。

以上、脱炭素化からSDGsまでいかがだったでしょうか?
もっと脱炭素関連の用語を知りたい方は、用語と要点をまとめた下記記事も合わせてご参考ください。

【脱炭素かんたん用語集】要点まとめ!脱炭素と低炭素、カーボンニュートラルの違いなど

全世界で取り組まなければならない環境問題があり、そのために「カーボンニュートラル・脱炭素化」が求められ、企業にも促進してもらうため「ESG投資」という投資基準が設けられました。
そして、この「ESG投資」の判断基準として今「RE100」「SDGs」に沿った目標設定が企業には求められているというわけですね。

今後はRE100やSDGsの考え方を実際のビジネス上で活かし、サービスを提供する会社が、投資市場から選ばれるということをご理解いただけたかと思います。

当社は、太陽光発電の普及を通じて、温室効果ガスを減らす(CO2削減)と同時に、再生可能エネルギーの供給量を増やすことで、この世界規模の問題解決に尽力できると考えています。

脱炭素ソリューションについてご相談などございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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太陽光発電の設計・施工で20年以上の実績。最近では再エネ率の高い電気と蓄電池を併せた提案も好評です。環境にいいこと・持続可能な地球・100年後の子供たちのために様々なソリューションで再エネ普及をしています。

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