[電気代はいつから?どのくらい上がる?]電力会社の料金値上げ・政府の激変緩和措置まとめ

電力会社_値上げ情報

最終更新:2023年10月4日

毎月、電気料金明細を確認しては「電気代高すぎる…」とため息の出る現状が続いていますね。

そんな中、追い打ちをかけるように東京電力エナジーパートナー株式会社(東電EP)などの一般的に大手電力会社と呼ばれる小売電気事業者7社が、相次いで規制料金(従来の電気料金プラン)の値上げ申請をおこない、2023年6月1日に実施されました。

今回は、大手電力会社の値上げ申請内容から、今後の値上げ動向などについて簡単にまとめてみました。来年1月から再び値上がりする?注目が集まる「激変緩和措置」とは?ぜひご覧ください。

<目次>

1.大手電力7社の家庭向け電気料金値上げは6月1日から
2.「激変緩和措置」の期間が延長!12月までは影響少? New!
3.託送料金はすでに値上げ申請認可済み
4.電気代を節約するには?方法と対策

大手電力7社の家庭向け電気料金値上げは6月1日から

電力会社値上げ_状況

※2023/5/16
値上げ幅について、関係閣僚会議にて以下の査定結果が了承されました。
※2023/5/19
変更値上げ申請が認可されました。
(6月1日より値上げが実施可能に)

上記の流れを経て、2023年6月1日に申請を上げていた大手電力会社7社で値上げが実施されました。最新情報は経済産業省のニュースリリースより確認することができます。

今回、各社の値上げ対象は基本「規制料金」部門となります。これは、電力自由化前からある従来の「従量電灯」などの電気料金プランが対象です。具体的な対象プランなどの詳細は、各社の申請概要資料をご覧ください。

2023年6月1日に値上げを実施した大手電力7社の詳細

申請会社 規制料金部門の
平均引き上げ率
(5/16変更)
実施日 詳細リンク
東北電力株式会社 21.9% 2023/6/1 05/16補正版:電気料金表
中国電力株式会社 26.1% 2023/6/1 05/16補正版:電気料金表
四国電力株式会社 23.0% 2023/6/1 05/16補正版:電気料金表
沖縄電力株式会社 36.6%
※自由化部門も37.91%
2023/6/1 05/16補正版:電気料金表
北陸電力株式会社 39.7% 2023/6/1 05/16補正版:電気料金表
東京電力エナジーパートナー株式会社 15.3%
※自由化部門も5.28%
2023/6/1 05/16補正版:電気料金表
北海道電力株式会社 20.1%
※自由化部門も
(詳細未定)
2023/6/1 05/16補正版:電気料金表

上記の通り、一部の大手電力会社は、規制料金部門だけでなく自由化部門も値上げを実施するようです。

また、大手電力会社の残り3社(関西電力株式会社/中部電力株式会社/九州電力株式会社)からは、2023年5月16日時点で値上げに関する申請等は提出されていないようです。これは、原子力発電所の再稼働などもあり、電源にまだ余裕があることが理由の1つと考えられています。

(参考:日本経済新聞「東京電力、家庭料金3割輪上げ申請 燃料高で大手6社目」

実際にどれくらい値上げされたのか?東電EPの場合

申請当初、各社28~45%の値上げ幅で改定申請が提出されましたが、関係閣僚会議による慎重な査定の結果、各社平均は15~39%の値上げ幅となりました。

現在、経済産業省のニュースリリースには5月16日付けで、各社の変更認可申請の補正資料が公開されています。それを確認すると、東京電力エナジーパートナー(東電EP)の「従量電灯B」の場合は以下の料金単価で再提出されていました。

東電EP「従量電灯B」電気料金
単位 申請前単価
(2022年11月)
査定後単価
(2023年5月16日)
基本料金 10A 286円00銭 295円24銭
15A 429円00銭 442円86銭
20A 572円00銭 590円48銭
30A 858円00銭 885円72銭
40A 1,144円00銭 1,180円96銭
50A 1,430円00銭 1,476円20銭
60A 1,716円00銭 1,771円44銭
電力量料金
(1kWh)
~120kWh 19円88銭 30円00銭
120~300kWh 26円48銭 36円60銭
300kWh~ 30円57銭 40円69銭

<標準的な家庭の場合の電気料金>
・従量電灯B:30Aで契約している家庭
・月の使用電力量は400kWh
※純粋な基本料金+従量料金のみ(再エネ賦課金、燃料費調整額等は含まず)

東電EP「従量電灯B」電気料金差
単位 申請前単価
(2022年11月)
査定後単価
(2023年5月16日)
基本料金 30A 858円00銭 885円72銭
電力量料金
(1kWh)
~120kWh 2,385円60銭 3,600円00銭
120~300kWh 4,739円92銭 6,551円40銭
300kWh~ 3,039円30銭 4,028円31銭
合計金額   11,022円82銭 15,065円43銭
差額 +4,042円61銭

「激変緩和措置」の期間が延長!12月までは影響少?New!

電気料金の平均引き上げ率が7社の中で最も小さい東電EPでも、消費者の我々には痛い値上げです。

しかし、これにFITの再エネ賦課金単価や燃料費調整額、そして激変緩和措置が加味されると、電力会社によっては申請前(2022年11月)よりも低い水準となる場合があるようです。

特にこの「激変緩和措置(正式名称:電気・ガス価格激変緩和対策事業費補助金)」という政府の補助は影響が大きいことがわかりますね。

<東電EPの場合>
・30Aで契約している家庭
・月の使用電力量は400kWh

申請前(2022年11月) 14,444円 36円/kWh
当初申請 18,458円(+28%) 46円/kWh
5/16査定結果 16,522円(+14%) 41円/kWh
再エネ賦課金 -820円
燃料費調整額 -712円
激変緩和措置 ₋2,800円
改定後(2023年7月請求分で想定) 12,190円(-16%) 30円/kWh

(参考:経済産業省「特定小売供給約款の変更認可申請に係る査定方針【概要版】」

「激変緩和措置」とは?

「激変緩和措置」とは、家計を直撃する電気代高騰に対し、総合経済対策として政府が実施している緩和措置です。

本支援策による単価の値引きは、補助事業に参加している小売電気事業者に適用されます。適用小売電力会社と契約されているお客さまの明細(検針票)には、「政府の支援で使用量×〇〇円が値引きされています」といった旨の記載が義務化されています。

<当初の補助概要>
【補助対象と補助金額】
・低圧契約の家庭等:−7円/1kWh
・高圧契約の企業等:−3.5円/1kWh
※2023年9月使用分のみ各単価は半額
【補助期間】
2023年2月検針分~2023年10月検針分まで
(2023年1月使用分~2023年9月使用分まで)

「激変緩和措置」の終了時期が延長に

「激変緩和措置」は当初、上記の通り2023年1月~2023年9月使用分までを補助期間としており、10月使用分からは補助を撤廃する予定でした。

しかし、エネルギー価格高騰が続く現状を受け、措置を当面延長することが決定されました。期間は、2023年9月使用分までだったものが、2023年12月使用分まで延長されています。単価は2023年8月使用分までのものから半額となります。

<延長後の補助概要(現行)>
【補助対象と補助金額】
・低圧契約の家庭等:−3.5円/1kWh
・高圧契約の企業等:−1.8円/1kWh
【補助期間】
2023年9月使用分~2023年12月使用分まで
(2023年10月検針分~2024年1月検針分まで)

激変緩和措置_延長の図

☞詳しくは「資源エネルギー庁」特設サイトへ

再エネ賦課金単価に関しても、2023年度単価は昨年度単価より「-2.05円」となりましたが、来年度はまた上がる見込みと言われています。つまり、2024年1月以降は、再び電気代は値上がりしてくると考えられるでしょう。そしてその影響も顕著に感じられるようになると考えられます。

託送料金はすでに値上げ申請認可済み

電力会社値上げ_託送

もう一点、電気料金の値上げにつながると懸念されている要素が、一般送配電事業者からの「託送料金」の値上げ申請です。

一般送配電事業者?託送料金とは?

「一般送配電事業者」とは、上記で挙げた大手電力会社10社の送配電網を管理している部門(または分社)のことを指します。各事業者の名称は以下の通りです。

<一般送配電事業者(10社)>
・北海道電力ネットワーク株式会社
・東北電力ネットワーク株式会社
・東京電力パワーグリッド株式会社
・中部電力パワーグリッド株式会社
・北陸電力送配電株式会社
・関西電力送配電株式会社
・中国電力ネットワーク株式会社
・四国電力送配電株式会社
・九州電力送配電株式会社
・沖縄電力株式会社

「託送料金」とは、電気を送る際に小売電気事業者(例:楽天でんきや東京ガスなど)が利用する送配電網の利用料金として一般送配電事業者が設定している料金のことを指します。

これは、上記例などの新規で参入した小売電気事業者だけでなく、既存の大手電力会社の小売部門(例:東京電力エナジーパートナーなど)が送配電網を利用する際にも、各社が販売した電気の量に応じて託送料金を支払います。
(参考:経済産業省資源エネルギー庁「料金設定の仕組みとは?」

託送料金の値上げで電気代はいくらぐらい上がる?

つまり、この「託送料金」が値上がりすることは、基本的に全ての小売電気事業者の負担が増えることにつながります。なぜなら、電気を販売する上で送電線/配電線の利用は必須だからです。

通常、託送料金は電気料金明細に項目として記載はされていませんが、「基本料金」や「従量料金」に含まれています。今回の値上げ申請が認可されたことで価格が上がってしまう託送料金を、電力会社がどこまで自社で負担し、どこまで需要家に請求するかは各社によって異なってくるでしょう。

<参考例>
2023年1月31日:
NHK NEWS WEBが掲載した記事「沖縄電力の託送料金 値上げ認可 月額430円余り上乗せへ」では、沖縄電力が以下のようになるとまとめられていました。

2023年4月1日から一般的な家庭の電気料金に含まれる「託送料金」は、今よりも基本料金が67円、電力量料金が1キロワットアワーあたり1.4円値上げ。そのため、4月からは一般的な家庭の場合、電気料金は月額430円余り上乗せされることになる。

2023年2月14日:
関西電力では、規制料金プランなどが以下のように値上げすることが発表されました。

「託送料金」の値上げ認可により、2023年4月1日から関西エリアの規制料金部門/自由化部門の電気料金を値上げ。標準的な一般家庭向けのプラン(従量電灯A)の場合、月に93円増額し、約1.6%の値上げになる。また、一部の低圧自由料金メニューでは、2023年5月分から燃料費調整の上限撤廃も実施される。

電力会社によっては、プラスで電気料金の値上げも認可されると、さらなる負担となります。

国からの負担軽減策(電気・ガス価格激変緩和対策事業)もあるので、最終的に需要家へどの程度の負担増が起こるかはまだ明確には言えませんが、いずれにしても確実に電気料金はまた値上がりするでしょう。

電気代を節約するには?方法と対策

電力会社値上げ_対策方法

どうしても高くなる電気代にどう対応していくか。最後に、簡単にできるものから他の付加価値があるものまで、いくつかご紹介します。

簡単にできる電気代節約方法

①エアコンのフィルターを月に1~2回清掃する
→2.2kWのエアコンの場合、清掃後は年間約31.95kWhの省エネ(約990円の節約
②冷蔵庫を壁から適切な間隔で設置する
→上と左右が壁に接している場合と片側が壁に接している場合、後者なら年間約48.08kWhの省エネ(約1,400円の節約
③加熱をガスコンロから電子レンジに変更する
→例えば、ブロッコリーやカボチャの下拵えに電子レンジを利用した場合、年間約1,000円の節約
(参考:経済産業省資源エネルギー庁 省エネポータルサイト「無理のない省エネ節約」

②については、冷蔵庫がきちんと放熱できる離隔が必要ということですね。必要な離隔はメーカーによって異なりますが、少し余裕のある離隔が取れると小まめに掃除もしやすくていいかもしれません。
その他、冬の時期にご家庭で簡単にできる省エネ・節電方法に関しては、経済産業省よりわかりやすくまとめられたPDFデータなどもあります。こちらも参考にしてみてください。

☞経済産業省「冬季の省エネ・節電メニュー」

☞こちらでも効果の大きい節電方法をご紹介!

政府発表の「節電ポイント」とは?仕組みと参加方法/おすすめ節電方法7選も

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詳しくは、各機器の魅力と相乗効果をまとめた下記記事などを参考にご覧ください。

太陽光発電に蓄電池は必要か?各メリットと生まれる相乗効果

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いかがでしたでしょうか?

なぜ電気代の値上がりが続くのか?電気料金の何が高騰しているのか?などについては、以下のような記事も参考にご覧になってみてくださいね。

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