スマートハウスに必要不可欠!省エネを進めるカギ「HEMS」とは?

家計にも地球にもやさしい「スマートハウス」とは?
「スマートハウス」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
近ごろの住宅展示場などでは、目にすることも多いかと思います。
スマートな家とはどういう意味か?
直訳すれば、「賢い家」となります。最近の意味合いでは、「ITを使ってより快適な生活ができる住宅」を指します。いわゆる、ZEH(ネット・ゼロエネルギーハウス)もスマートハウスといえるでしょう。

(出典:経済産業省 資源エネルギー庁HP「ZEH」ページより)
スマートハウスの条件として重要な要素は3つあります。
省エネ・・・エネルギーの無駄を省く
創エネ・・・電気を創る
蓄エネ・・・電気を蓄える
この三つは、ZEHでよくみられる取組みです。
それぞれ具体的にどういったことを必要とするのか、簡単に説明すると次の通りです。
省エネをする
高効率な断熱材や窓を使い、建物内の温度や湿度の変化を減らしたうえで、空調・照明・換気・給湯器などの機器を電力消費の少ない高効率機器に切り替える。
また、HEMS(Home Energy Management System)を使い、エネルギーの見える化して電気設備を最適に制御し、自宅で使用する電力量を減らす。
創エネをする
上記の省エネにプラスして太陽光発電設備を導入し、自宅で創った電気を供給することで、建物で使う一次エネルギーを正味0(ゼロ)にする。
蓄エネをする
省エネ・創エネに加え、さらに蓄電池を使って、太陽光発電で創った電気を蓄えて、太陽光発電が稼働しない時間帯などに建物へ電気を供給する。
------
これらの3つの要素がある、エネルギー自給率を高めることができる住宅をスマートハウスといいます。
今回は、この中の「省エネ」と「HEMS」について、詳しく解説します。
「省エネ」の実践に活躍する「HEMS」とは?
スマートハウスから見た「省エネ」とは、建物の断熱性能を上げたり、高効率な家電製品を使ったりして、一次エネルギーの消費量を減らすことを指しています。
そして、その建物での電力消費量を計測することができる機械がHEMSです。

(出典:経済産業省資源エネルギー庁HP「省エネポータルサイト」より)
「Home Energy Management System」の頭文字を取ってHEMS(ヘムス)と呼ばれています。日本語訳すると「家のエネルギーを管理する仕組み」です。
その名の通り、HEMSでは、建物で消費された電力量や太陽光発電の発電量などを見ることができます。さらには、分電盤のそれぞれの子ブレーカーでの消費電力も計測できるため、建物の中での電力消費量の内訳を詳しく知ることができます。
内訳を知ることができれば、普段意識していないでムダに消費してしまっている電力部分などの把握ができるようになるので、建物内での節電できる場所を知る手段にもなります。
また、HEMSで収集したデータは専用のモニターやスマートフォンのアプリで見ることができます。この機能を「見える化」と呼んでいます。

(HEMSモニター画面例)
HEMSには他にも、機器を遠隔で制御する機能がついています。
メーカーにより差はありますが、エアコンや照明、お風呂の湯沸かしなどをスマートフォンで操作することができます。
そのため、HEMSを使うことで例えば、外出中などに建物で電気を使っていることがわかり、その場で、電源を落とすことができます。あるいは、帰宅する前に外出先からエアコンの電源を入れたり、お風呂の湯沸かしもできるので、時間や電力をムダにしない効率的な生活が実現します。
このように建物のエネルギーをスマホ一つで、管理できる便利な機能がHEMSです。
省エネを進めていくためのカギとなる仕組みです。
HEMSってどんな機器なの?もっと詳しく紹介
スマートハウスにおける「省エネ」を進めていく上で、HEMSが重要な役割を担っていることをご理解いただけたと思いますが、HEMSというものがどのような機械で、どのような仕組みで、スマートフォンと連動しているか、気になるところだと思います。
そういった機能面について、今回はパナソニックの機器を例に詳しく説明していきます。

(出典:パナソニックHP「商品情報」_左「AiSEG2」右「スマートコスモ」)
HEMSには、電力消費量を計測する計測器と、それらのデータを通信する手段、データを見るモニター(スマートフォン)が必要となります。
パナソニックのHEMSの場合は、と「AiSEG(アイセグ)2」と「スマートコスモ」という計測機能付き分電盤、通信機器に分かれています。
「AiSEG 2」は、モニター機能付きのものがあるため、分電盤で計測した各回路の電力消費量や太陽光発電の発電量をモニターで確認することができます。
また、AiSEG2から建物のインターネット環境を使って、データをクラウド上に吸い上げ、データをスマートフォンのアプリで確認することもできます。
そして、先ほど少しご紹介した家電製品の遠隔操作は、インターネットを介して行われます。そのため、外からでもエアコンや照明などの機器を操作することができるという仕組みです。
これらはあくまで一例となるため、ほかにもHEMSシステムにはさまざまな活用方法がありますが、「HEMSを使うとこんなことができるんだな」と、参考のひとつとして考えていただければと思います。
スマートハウスのような省エネ住宅には補助金を!
この度、紹介した内容は、脱炭素を進めていくためにとても重要なことです。
そのため、国からこのようなスマートハウスへの取組みに対しては、さまざまな補助金が出ています。
いろんな条件がありますが、ZEHと呼ばれる住宅であれば、2021年度は60万円の補助金が支給されます。
建物の断熱性能などといった条件が加わるため、新築住宅を建てる予定がある方はハウスメーカーに相談してみるのも良いかと思います。
☞利用できる補助金の一例はコチラの記事で紹介
当社横浜環境デザインでは、太陽光発電システムをはじめとした蓄電池や、今回ご紹介したHEMSも取り扱っております。
詳しいお話やご相談などございましたら、お気軽にお問い合わせください。