「太陽光発電と蓄電池」セット導入:価格と費用感は?後付けはアリ?
皆さん、こんにちは。
今回は、太陽光発電システムや蓄電池の販売営業をしている私から、最近特に相談の多い「太陽光発電+蓄電池」のセットでの導入について、注目が高まっている背景や検討のポイントをお話させていただこうと思います。
また、太陽光発電設備を設置済みのお客さまから、後付けで家庭用蓄電池の設置を相談されるケースも増えています。後付けするのはアリなのかどうか?その注意点などについてもご説明します。
太陽光発電と蓄電池のセット:メリットは?
太陽光発電設備と蓄電池の両方を導入することのメリットは、“発電した電気を無駄なく使うことができるようになる”点がやはり大きいです。
太陽光発電と蓄電池をセットで導入することで、日中に太陽光で発電して余った電気をためて、夜間に使うことができます。そうすることで電力会社から買う電気を削減できるので、結果的に電気代の削減が叶います。
また、特に災害対策として、停電が発生してもいつも通りの生活を送ることができるという、他に変えられない「価値」を蓄電池に求められる方も多いように感じます。
では、このメリットに対する需要が高まっている理由について、その背景を追ってみましょう。
まず前提として、住宅用太陽光発電は、2009年に始まった固定価格買取制度(FIT)を機に設置件数が急増しました。その理由は、この国による買取制度により「売電=収入」を得ることができるので、投資商品としてイメージができ上がり、高額で購入しても元がとれるという認知度が高まったためでした。
しかし、ここ10年で世の中も大きく変わり、近年では電気代の高騰や自然災害の頻発が目に付くようになりました。
特に電気代の高騰は、テレワークや在宅勤務の増加でお家での電気使用量が増えてしまい、「高いな」と感じている方も多いかと思います。最近では、「再エネ賦課金単価」の値上げもあり、いやでも電気代が上がっていってます。
☞電気代高騰の理由と仕組みについてはコチラ
また、先ほど出てきたFIT制度の買取価格も、今では2009年時より半額以下の単価となってしまい、これからFITを契約するには、売電で得られる収入にあまり魅力がなくなってきているのが現状です。
こうした背景を受けて、これまでの「太陽光発電で売電をして収入を得る」という考え方から、近頃では「売電はせずに、発電した電気を無駄なく使いたい」という考え方に変わってきている方が多いのだと思います。
太陽光発電と蓄電池のセット:デメリットは?
太陽光発電+蓄電池の初期費用が大きい
セットで導入することのデメリットは、やはり初期購入費用が増えるということです。
しかし、この問題に対しては、エコローンなどを使用して毎月の支払いで購入するということも可能です。太陽光発電が再生可能エネルギーだからこそ受けられる仕組みですね。
こういう形でも導入を検討できるというのはご存じでしたでしょうか?
また、蓄電池は住宅ローンの借り換えでお得に導入することも検討できます。自治体によっては補助金も活用できるので、導入する前にはぜひ一度確認してみてくださいね。
「もう少し待てばもっと良いものが出てくるのでは?」
導入のタイミングを考えるとき、こうしたことはつい考えてしまいますよね。
蓄電池では、近年リチウムイオン電池が主流ですが、最近のニュースでは「全固体電池」というワードもよく耳にします。
この「全固体電池」は何かといいますと、”電解液を必要としない”電池です。
現在大きく普及しているリチウムイオン電池などは、電流を発生させるために必要となる「電解質」というものが液体状となっています。
しかし近年、固体でも電気を流す物質が発見されたことで、「電解質」を固体にした全固体電池の開発が進んでいるという状況です。
では、固体になると何が良いかというと、一番は“液漏れ”を心配する必要がなくなることです。
実はこの液体電解質、そのほとんどが危険な物質でできています。そのため、従来の電池はこの液体が漏れることを防ぐために丈夫な容器やハコに入れる必要がありました。
しかし、固体電解質になると丈夫な容器は不要となります。なので、より形態が自由になるなどさまざまなことが期待されています。
中でも、コスト面に大きなメリットが期待できるのではないかと言われています。なので、この全固体電池が実用化され、一般消費者の方が手軽に購入できるまでになれば、いま買うのはデメリットなのかもしれません。
ただし、現状はまだいつ一般向けに実用化されるのか、それまでの間にいつまた大きな災害が起こり停電するかもわかりません。
そう考えると、メリット、デメリットをどう自分で捉えて決断するのかが重要かもしれません。
☞蓄電池の選び方についてのポイントはコチラ
蓄電池を既設の太陽光発電に後付けはアリ?
太陽光発電と蓄電池ですが、近年では住宅のZEH(ゼロエネルギーハウス)という言葉が広がってきて、新築でも設置ありきで普及が進んでいますが、世の中の多くはリフォームで設置しているお客様の方が圧倒的に多いです。
なので、既に太陽光発電設備が設置されているご家庭でも、後から蓄電池を導入することは可能です。
もちろん、既存の太陽光発電設備側の機器との互換性など、確認し検討する部分はありますが、しっかり施工会社に相談して決めていければ問題ありません。
さて、ここでポイントなのが、施工会社選びです。
太陽光発電設備や蓄電池は、メーカーが施工会社商材を卸して、施工会社がお客様とのご契約をして進めていきます。特に、太陽光発電設備に関しては屋根に設置するので、施工の多くは屋根に穴をあけての施工になります。
太陽光発電設備は10年20年と長く使用していく商品であり、残念な施工会社を選んでしまうと、この施工が雨漏りに繋がったり、メンテナンスを依頼しようと思った時には施工会社が倒産してしまっていて、保証もなくどうすれば良いかわからないという内容で、お問い合わせをいただくことも多々あります。
なので、施工会社選びはしっかりと吟味した上で決めることをおすすめします。
当社では、パナソニックやQセルズなど、さまざまなメーカーからお客様の屋根に合ったソーラーパネルの選定や施工をおこないます。
また、当社では蓄電池は、新築時も後付けも対応できる家庭用蓄電池として、テスラ社の「テスラパワーウォール」をおすすめしています。
最後に、家庭用蓄電池の特徴とメリットを、テスラパワーウォールを例に簡単にご紹介します。
家庭用蓄電池テスラパワーウォール:特徴
家庭用蓄電池の目的は大きく分けて2点。
電気代の削減と停電時(災害時)の非常用電源としての役割です。
そんな2点の目的を器用にこなせるテスラパワーウォールの特徴は、簡単にいうと次のようなポイントにあります。
テスラパワーウォールの特徴:
① 電池容量の大きさ
② 全負荷+200V対応
③ アプリで簡単に操作できる運用設定
この3つの特徴を詳しく解説している記事が別途ありますが、ここではザックリ説明したいと思います。詳細が気になった方は下記記事をご覧ください!
☞『【3分でわかる!】テスラPowerwallの性能を深掘り解説』
① 電池容量の大きさ
テスラパワーウォールの電池容量は13.5kWhあります。
聞き慣れない方も多いかと思いますが、これは電力量といい、「電力×時間」で算出できます。
この“13.5kWh”という電力量は、平均的な1世帯当たりの約1日分の使用電力量と同等です。
家庭用蓄電池の中でもこの電池容量は多く、大容量といえると思います。
② 全負荷+200V対応
蓄電池には、「特定負荷」タイプと「全負荷」タイプの2種類があります。
その差は、ザックリいうと、ためた電気の送り先が指定した家電製品へ限定される(特定負荷)か、家の中すべてに行き渡る(全負荷)かの違いです。
全負荷型の蓄電池は、アンペア数がだいたい60A~10kVA程度まで対応可能です。テスラパワーウォールの場合は最大8kVAまで対応できます。
一般的なご家庭では、8kVA以内のアンペア数で電気のご契約をされているかと思いますので、お家全体へ電気を行き渡らせることができるというわけです。
また、テスラパワーウォ―ルは、100V機器だけでなく200V機器にも対応できるので、冷蔵庫はもちろん、エアコンやIHクッキングヒーターやエコキュートも動かすことができます。
③ アプリで簡単に操作できる設定
テスラパワーウォールは、テスラが提供している専用アプリで管理、運用することが可能です。
このアプリでは、蓄電池本体の運転モードの設定も細かく決めることができます。
つまり、電気をためておく時間帯や、逆に電気を自宅に供給(放電)する時間帯なども、それぞれのご家庭のライフスタイルに合わせて効率よく、好きなように変更できます。
一方で、細かい設定が苦手な方には、決まった形の運転モードもあるので安心です。
家庭用蓄電池テスラパワーウォール:価格と費用
導入を検討されている方の参考となるよう、製品本体の価格や、設置工事などの費用も含めた導入までの費用をご紹介します。
太陽光発電設備と蓄電池の両方を導入する場合の費用例もご紹介するので、これから太陽光発電設備と蓄電池を合わせて導入しようと考えている方もぜひご参考ください。
テスラパワーウォール:製品本体価格
テスラの家庭用蓄電池テスラパワーウォール(Powerwall)は、機器の構成としては蓄電池本体(Powerwall)と制御操作盤(GATEWAY)の2つの機器から成り立っています。
製品本体価格(上記2点):1,100,000円(税抜)
家庭用蓄電池の中でも大容量な蓄電池が上記価格というのは、他社と比較しても安い価格と言えます。
さらに、性能面やアプリで運転モードを細かく設定できることから、それぞれのライフスタイルやニーズに合わせた運用ができる点も大きなメリットです。
テスラパワーウォール:設置工事費などを加味した費用感
先ほどの製品本体価格に加え、実際には次のような費用もかかってきます。
・工事費
・架台費用
・基礎費用 など
→これらも含めると、約180万円~200万円ほど
もちろん、この費用感はあくまでも目安であり、お客さまのご自宅のさまざまな条件によって金額は前後します。
とはいえ、この金額であれば、特定負荷型の他社の蓄電池とも大きな金額差はありません。テスラパワーウォールの容量の大きさと負荷の範囲を鑑みたコストパフォーマンスで考えると、非常に魅力的な商品だとわかるかと思います。
太陽光発電+テスラパワーウォールの費用感
また、最近ではテスラパワーウォールと太陽光発電設備を一緒に導入される方も多いです。
こちらもおおよそですが、目安として、仮に次の条件の場合の費用感をご紹介します。
・太陽光発電設備(4kW)+テスラパワーウォールを導入する場合
→合わせて、約300~400万円前後ほど
全負荷型の蓄電池でこの金額帯となれば、特定負荷型と比べても初期費用はそこまで大きく変わりません。ですが、特定負荷型の蓄電池と違い、災害時に家じゅうの家電製品を利用することができるようになります。
☞「我が家ではどのくらい費用がかかるのか?」気になる方はぜひシミュレーションのご相談を!
家庭用蓄電池テスラパワーウォール:導入者データ
実際にどのような方がテスラパワーウォールを導入しているのか?どういった理由で導入しているのか?当社で設置されたお客様のアンケートデータを、一部簡単にご紹介します。
太陽光発電設備は設置済み、または合わせて導入される方が多い
テスラパワーウォールを導入された方の多くは、太陽光発電設備をすでに導入されているご家庭が多く、また発電容量は、3~5kWほどの容量を設置されているところが多かったです。
ですが一方で、太陽光発電設備を導入していないご家庭も。停電対策の備えとして、テスラパワーウォールのみを導入される方も、6%と一定数いらっしゃることがわかりました。
このように、太陽光発電設備は設置せずテスラパワーウォールのみを設置することも可能です。
テスラパワーウォールの導入を検討したきっかけは「卒FIT」
家庭用蓄電池の導入を検討するタイミングとしては「卒FIT」、つまりFIT制度による10年間の売電の買取期間が終了するタイミングだった方が最も多いという結果となりました。
FITの買取期間が終わってしまうと、それまでの売電の買取単価は適用されなくなってしまうので、また売電しようにも基本的に単価はそれまでよりも安くなってしまいます。
それならば、太陽光発電設備で発電した電気をテスラパワーウォールにためて、朝や夜といった太陽光で発電できない時間帯に使い、電力会社から買う電力量を減らしたいと考える方が多いようです。
テスラパワーウォール認定施工業者
実はテスラパワーウォールは、テスラに認定された施工業者しか工事をおこなうことができません。
その認定施工業者は2022年1月25日現在、全国で13社。当社はその内の1社です。
これまでのテスラパワーウォール施工実績
対応エリアも神奈川県内のみならず、埼玉県や千葉県など関東エリアを中心に、さまざまなところにお住まいのお客さまに選んでいただいております。
今回は、これまで設置してきたお客さまの声を一部ご紹介します。
【東京都I様】
自宅にもともと太陽光発電を設置していたのですが、固定価格買取制度が10年で、卒FITを迎え、買取単価が8円などになってしまうことを知り、このまま売電してもあまり意味がないかなと考えました。
せっかく太陽光発電があるので、テスラパワーウォールを導入すれば、その電気を自宅でもっと有効活用できるし、停電時に自動で家の家電がまるごとバックアップできると知って購入しました。
【東京都事務所K様】
ソフトウエア関係の事業をしているため、日ごろから電気を多く使用しています。
停電になり、PCなどが使えなくなりお客様に迷惑がかかることがあっては困ると思い、BCP対策としてテスラパワーウォ―ル(Powerwall)2台を設置しました。
----🌞――――🌞――――🌞――――
以上、いかがでしたか?
これから太陽光発電設備や蓄電池の導入を考えている方は、ぜひ一度ご相談ください。
最適な形でのご提案をさせていただきます。
☞どのくらい経済メリットが出る?試算してみました!
☞太陽光発電なし!家庭用蓄電池テスラパワーウォ―ル(Powerwall)設置者の声