アップサイクルとは?企業の製品・取り組み事例や個人でできるアイディア例をまとめてご紹介!

アップサイクルとSDGs目標12

皆さま、こんにちは!ワタナベです。

さて今回は、アップサイクルについてご紹介します。

最近では雑貨やアパレルブランドなどでも耳にする機会が増えたワードではないかと思います。では、“リサイクル”や“リメイク”などとはどう異なるのでしょうか?

そこで、「アップサイクル」の意味から考え方、そして取り組み事例などについてまとめてみました。ぜひご覧ください。

「アップサイクル」とは?SDGs目標12との関係性

まずは、SDGsについて知ってみましょう。

SDGsとは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、国連加盟国193ヵ国が目指すべき国際目標です。これには、2030年までの達成を目指し、大きく17つの目標が掲げられています。
☞「SDGs」について詳しくはコチラ

今回の目標12「つくる責任つかう責任」は、この17つの目標の中のひとつとなります。また、目標には細かくさまざまなターゲットが定められており、目標12には11個のターゲットがあります。

<目標12のターゲット例>
12.5:2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。

つまり目標12では、モノをつくる側もつかう側もムダをなくして、環境に配慮していきましょう!といったことが求められています。

「アップサイクル」という新しい考え方

SDGs目標12「つくる責任つかう責任」を達成するための方法のひとつが「アップサイクル」という方法です。

アップサイクルは、別の用途に作り変えることで付加価値を与える方法。つまり、不要な資源に新たな可能性と価値を生み出す方法と言えます。そのため、現在では国内外さまざまな企業がアップサイクル製品の開発・販売に取り組んでいます。

<アップサイクルと関連用語>
・アップサイクル
不要となったものの素材や特徴をそのまま活かして、新しく別のものに生まれ変わらせることで、価値を高める方法
例)履かなくなったジーンズ⇒デニムバッグに作り変える
・ダウンサイクル
アップサイクルの逆で生まれ変わらせた結果、素材の価値が下がる方法(※再利用という意味で間違いではない)
例)使い古したフェイスタオル⇒雑巾に作り変える
・リサイクル
不要となったものを分解して、元々の資源の状態に戻してから新しく別のものに作り変える方法
例)牛乳パック(紙)⇒トイレットペーパーに作り変えるなど

ジーンズ_再利用

アップサイクルのイメージは持てましたでしょうか?リユースやリメイクとも似ていますが、これらは“別のものに作り変える”という意味は含まないので少し異なります。

では次に、企業の取り組み事例についていくつかご紹介します。

企業のアップサイクル製品・取り組み事例

海洋プラごみを工芸品に「buøy(ブイ)」

捨てられてしまう製品たちを捨てられなくするにはどうしたらいいだろう?

そんなスタートラインから始まった株式会社テクノラボの取り組みは、捨てられないためにプラスチックを高度の熟練技術を駆使して作られた美的器物、“工芸品”を生み出しました。それが「buøy」です。

季節や地域で異なるごみの種類や色は、その産地のカラーを表します。そのため、「自分の地元の製品は何色だろう?」そんな関心を抱くきっかけになるでしょう。

☞詳しくはコチラ!

顔のあるプラスチック工芸品「buøy(ブイ)」海洋プラごみが鮮やかに再生

ビールのモルト粕を「クラフトビールペーパー」に

クラフトビールペーパーは、コロナで苦しむ飲食店のフードロスや廃棄などの問題を解決したいと思い、取り組み始めたことがきっかけでした。

「これから新しく製品を作るなら環境に配慮したものがいいよね」という思いから株式会社kitafukuが生み出した製品は、大量に出てくるモルト粕を再利用し環境負荷を減らすことを目標につくられました。そして現在、約1,400kg以上を回収し、紙にアップサイクルしています。

今後は海外での販売も視野に入れているそうです。

☞詳しくはコチラ!

捨てられるビールのモルト粕をストーリー性ある「クラフトビールペーパー」にアップサイクル!株式会社kitafuku

コーヒーの果皮とドライフルーツで「カスカラスペシャルティー」

「カスカラスペシャルティー」は、コーヒーを加工する際に大量に発生し、その多くが廃棄されてしまっている果皮の部分にあたる「カスカラ」を紅茶の茶葉の代わりに使用し、国産のドライフルーツと組み合わせたエシカルフルーツティーです。

「カスカラ」とは、コーヒーの果実からコーヒー豆(種子)を取り出す時に分離した外側の果皮と果肉の部分を指します。コーヒーチェリーのうち約40%を占めますが、多くは生産国で廃棄されてしまっているのが現状だそうです。

しかし、カスカラの利用が進めば廃棄物が減って環境が改善されるだけでなく、生産者の収入向上にも繋がります。しかも、ポリフェノールを始めとするさまざまな有効成分が消費者の健康増進にも繋がるという素晴らしい可能性を持っています。

☞詳しくはコチラ!

コーヒーの果皮をアップサイクル!新しい価値「ソーシャルグッド」実現を|カスカラスペシャルティー発売

個人でできるアップサイクル例

それでは次に、アップサイクルのご家庭でも簡単にできる実践方法をいくつかご紹介したいと思います。環境問題について考えながらご家庭で簡単にできるので、ぜひチャレンジしてみてください!

使い勝手がいい!ジーンズ(デニム)

履けなくなった、履かなくなったジーンズはどのご家庭にもあることが多いのではないでしょうか。そんなジーンズは、生地も分厚く丈夫なので、さまざまなアイテムにアップサイクルするのに打ってつけです!

例えば、ポーチやバッグ、小物入れやペンケース、エプロン、ティッシュケースなど。
複数のジーンズやデニムを組み合わせるとよりオシャレになりそうですね。

☞ミシンを使って簡単にティッシュケースを作る方法

バリエーション豊富!紙袋

私もつい取っておいてしまうことが多いのですが、カフェやショップの紙袋ってかわいくてオシャレなものが多いですよね。袋のデザインを上手く活かしながらアップサイクルできれば、ちょっとしたブランドアイテムになるので、特にすきなブランドがある方にはオススメです。

例えば、カードケースやお財布、ファイルボックス、ポーチなど。
本格派の方は、ラミネート加工すると撥水もできてより長持ち!

☞切って折って貼るだけ!紙袋からカードケースを作る方法

家庭によくあるペットボトル

マイボトル化が進んでいますが、ご家庭ではペットボトルゴミが出ることはあるかと思います。ペットボトルも意外と使いようがさまざまある便利アイテムです。ただ捨てるのではなく、ぜひアップサイクルしてみてください。

例えば、園芸用のプランターやランプ、スポンジやせっけん置きなど。
災害時の対策として、色んな防災グッズを作っておくのもいいですね。

☞カインズ公式!オシャレなペットボトルライトを作る方法

アップサイクルで環境について考えよう

いかがでしたか?
ほかにも、お子さまでもチャレンジできるようなアップサイクルは色々あるので、ぜひ探してみてくださいね。

空きカン_再利用

2023年3月20日、国連のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)という団体から、地球温暖化に関する報告書「第6次評価報告書統合報告書」が公表しました。

2015年に採択された国際的な枠組み「パリ協定」では、世界の平均気温の上昇を産業革命前に比べ1.5度に抑えるよう努力することなどが目標に掲げられていましたが、今回の報告書では、2011~2020年の間で地球表面温度は1.1℃上昇している(産業革命前と比較)と発表されました。

モノをつくる工程にも、廃棄する工程にも、実は大きなエネルギーを消費します。このエネルギー消費を少しでも減らしていくことが、地球温暖化対策へのひとつのヒントです。

皆さまもこの機会にぜひ、環境にいいサステナブルな暮らしへのアイディアを実践してみてくださいね!

☞最新!IPCCの報告書から見る世界の現状

IPCCとは?「第6次評価報告書統合報告書(AR6)」の要点解説!最新の地球温暖化状況を知ろう

☞毎日の中でできる小さなSDGsもチェック

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