コーヒーの果皮をアップサイクル!新しい価値「ソーシャルグッド」実現を|カスカラスペシャルティー発売

インタビュー

社会課題に挑む人の力を結集して日本をSXする」をミッションとし、社会課題解決事業創造会社として事業を展開する神奈川県茅ヶ崎市の株式会社コル。

創業からたった2年で、ソーシャルメディアサイトやコラボ商品を販売するECサイトを立ち上げ、すでにさまざまな社会課題を解決する商品がリリースされています。

今回はその中でも、5月30日の“ごみゼロの日”に販売を開始する商品、コーヒーの果皮カスカラを国産ドライフルーツと組み合わせたスペシャルティーについて詳しくお伺いさせていただきました。

国産ドライフルーツブランドのCOPECO(コペコ)さんとコラボレーションした「カスカラスペシャルティー」とはどんな商品なのか。

株式会社コルの代表取締役 福元さまに立ち上げたきっかけから、新商品である「カスカラスペシャルティー」について詳しくお話を聞きました。ぜひご覧ください。

株式会社コルとは?【事業概要】

当社は、以下の3つを主軸に事業を展開しています。

①ウェブメディアの運営:
社会課題に関する情報を発信するウェブメディア「ソーシャルグッドCatalyst」

②ECサイトの運営:
ソーシャルグッドな商品を販売するECサイト「SOCIAL GOODs」

③アップサイクルプラットフォーム運営:
食の社会課題を解決する共創型プロジェクト「UP FOOD PROJECT」

最初立ち上げたのは「ソーシャルグッドCatalyst(カタリスト) 」でした。これは、社会課題とそれを解決する手段とを組み合わせるマッチングサイトとして立ち上げました。

ソーシャルグッドCatalyst(カタリスト)

ソーシャルビジネスを立ち上げたきっかけ

もともと私は、20代の頃は地方の中小企業のマーケティング・営業を支援する「株式会社東京営業部」という会社を立ち上げるなど、頑張っている人を応援するという姿勢で仕事をしてきました。

そして40代後半となり、これまでのビジネス経験を活かしながら、より人のためになることをしたいと考え、ソーシャルビジネスをやろうと決めました。

社会課題はなんでも解決したいと思ったものの、その全てを取り扱うことは難しいので、より社会的にインパクトがある課題から解決していこうと考え、そのニーズを探るために「ソーシャルグッドCatalyst」の運営を始めました。

現在も社会課題について興味関心がある個人や企業向けに情報発信しており、今では月10万ほどのPV数があります。

そして、「ソーシャルグッドCatalyst」を運用する中で、全人類1日に2回~3回は食と関わりがあることから課題解決によりインパクトを与えると思い、まずは「食」にフォーカスしようという考えに至りました。

これまで実現してきたプロジェクトについて

立ち上げ1年目は、「UP FOOD PROJECT」のミッションに賛同してくれるパートナー集めに奮闘しました。

その結果、2年目となる2023年5月30日現在では、39社のパートナーを集めることができました。これはつまり、それぞれの企業で“課題×解決策”を持ち寄って、今後アウトプットできる体制が整ってきたのだと思っています。

アウトプット第1弾は「UP COFFEE CHALLENGE(アップコーヒーチャレンジ)」として、コーヒーかすで染色したブックカバーやなべしき兼ミトンなど、コーヒーかすをアップサイクルした商品を多数を開発・発表しました。

こういった取り組みは、Yahoo! JAPANが運営しているエシカル商品を応援するお買い物メディア「エールマーケット」に認められ、実際に下記のような商品を取り扱っていただいております。

(Yahooの運営する「エールマーケット」)

「UP COFFEE CHALLENGE」をもっと詳しく

例えば現在は、フードテックを活用してコーヒーかすを発酵させて作った発酵コーヒーかすチップスの発売や、「カスカラ」と呼ばれるコーヒー豆(種子)を取り出す時に分離した外側の果皮と果肉の部分を使ったカスカラティーの販売をおこなっています。

また、複数のパートナーが参加するからこその連携が特徴です。「GOOD COFFEE FARMS」のCAFÉからでる抽出後のコーヒーかすを使って「艶金」でコーヒー染めのブックカバーや鍋敷きミトンを製作し、染色後に残ったコーヒーかすを「fabula」の特許技術で熱圧着してコースターやカトラリーレストを製造する、といった具合に、通常ならゴミとして捨てられてしまうコーヒーかすを複数段階に使用してアップサイクルし、かつ廃棄物をなくす、ということに挑戦しています。

また、現在は39社のパートナーがいるため、今まで生産者の手元に残り破棄しなければならなかった規格外商品や残渣(ざんさ)なども、何かしらの形でアップサイクルする企画やプロジェクトとして立ち上げることができるようになりつつあります。

エシカル商品を扱う自社ECサイト「SOCIAL GOODs」では、お客様に直接買っていただけるような仕組みも構築し、エシカル商品の販売に力を入れています。こちらのサイトは2023年4月に始まったばかりですが、ご購入いただいたお客さまからは次のようなコメントをいただいております。

例えばコーヒーの2050年問題やカスカラなど、情報を伝えると「知らなかった」「とてもためになった」と関心していただけることが多いです。もっと、知って頂ければ、良い商品が購買に繋がり、良い商品を作っている人たちがもっと事業を拡大していく好循環に入ると感じています。

プロジェクト立ち上げで苦労した点

最初は信用と実績がなく、パートナー集めに苦労しました。また、食のアップサイクルといっても中身は多岐に渡り、必要な知識やネットワークも膨大になることがやっていく中でわかりました。

何を」…規格外農産物・水産物、食品メーカーでの副産物から調理後の残飯など

どうする」…食べ物に(一般食品・健康食品、小売・業務用)、肥料・飼料に、物に(化粧品、紙、プラスチック、糸・布、革など)

どうやって」…乾燥・冷凍・発酵・抽出など

そのほか…法律(廃棄物処理法)、衛生面など

この「何を」「どうする」「どうやって」ということを考え、ストーリーだて商品としてアウトプットすることに日々苦労しています。ただパートナーが増えてきたことにより課題から解決方法までが少しずつ早くなってきたと思います。

5/30ごみゼロの日「カスカラスペシャルティー」発売!

カスカラスペシャルティー

UP COFFEE CHALLENGEで掲げているカスカラ普及に向けた取り組みになります。

今回発表した「カスカラスペシャルティー」は、コーヒーを加工する際に大量に発生し、その多くが廃棄されてしまっている果皮の部分にあたる「カスカラ」を紅茶の茶葉の代わりに使用し、国産のドライフルーツと組み合わせたフルーツティー用のキットです。

地球環境・生産者・消費者の全てに対して配慮された、エシカルな商品となっています。

☞ごみゼロの日にちなんでスペシャル割引セール中!
COPECO カスカラスペシャルティー(カラフル)2点入り

<カスカラスペシャルティーの5つのエシカルなポイント>
1)コーヒー生産国でのカスカラ廃棄削減
2)コーヒー生産者の収入向上
3)除草剤や化学肥料を使用しないなどの国内のこだわり栽培農家の応援
4)規格外・傷物の果物も積極的に使用することによるフードロス削減
5)消費者の健康向上

カスカラ

「カスカラ」とは?

コーヒーの果実からコーヒー豆(種子)を取り出す時に分離した外側の果皮と果肉の部分を「カスカラ」と呼び、コーヒーの生産国では、乾燥させたカスカラを紅茶のように淹れて飲むことも多く、「カスカラ・ティー」や「コーヒーチェリー・ティー」などと呼ばれています。

味わいはコーヒーとは異なり、ローズヒップのような甘酸っぱくてフルーティーな香りと、蜂蜜のようなまろやかな甘さが感じられます。

しかし、コーヒーチェリーのうち約40%を占める果皮の部分は、生豆と比べると需要が少ないため、一部は利用されているものの、多くは生産国で廃棄されてしまっているのが現状です。

カスカラの利用が進めば廃棄物が減って環境が改善されるだけでなく、生産者の収入向上にも繋がります。しかも、ポリフェノールを始めとするさまざまな有効成分が消費者の健康増進にも繋がるという素晴らしい可能性を持っています。

今後もこのように、これまで捨ててしまっていた栄養価が高い残渣などを見つけ、それをアップサイクルできる技術を持った企業に商品化してもらい、販売していきたいと考えています。

今後の取り組みや実現したいこと

長期的には、食に始まり、あらゆる社会課題を共創(コラボレーション)によって解決していきたいので、取り組むテーマが尽きることはありません。

短中期的には、未利用資源をアップサイクルする活動をもっと仕掛けていき、第1弾の「コーヒー産業」でセグメントしたUP COFFEE CHALLENGEというアプローチをトライしたように、もっと消費者を巻き込みながら活動ブランドの認知を高めて行きたいと思います。

また、これとは異なるアプローチとして、今後は、未利用資源の中でも「(植物性)タンパク質」に注目した取り組みを既に水面下で進めています。近日中に本格的に始動する予定で、未利用資源情報とフードテックを掛け合わせて「プロテインクライシス」という問題に挑みたいと思っています。

私の挑戦はまだ始まったばかりですが、これからも多くのパートナーと一緒に社会課題解決できるプロダクトを世の中にアウトプットしていきたいと思います。

■社会課題に関する情報を発信するウェブメディア「ソーシャルグッドCatalyst」
https://socialgood.earth/
■EC運営:ソーシャルグッドな商品を販売するECサイト「SOCIAL GOODs」
https://shop.socialgood.earth/
■アップサイクルで食の社会課題を解決する共創型プロジェクト「UP FOOD PROJECT」
https://upfood.earth/

----☕----☕----☕----

☞リジェネラティブな幻のチーズケーキ

幻のチーズケーキの秘密!ユートピアアグリカルチャーが取り組むリジェネラティブな放牧酪農

☞個人でもできるアップサイクルを提案!

【自由研究にも!】アップサイクルとSDGs目標12「つくる責任つかう責任」

 お問い合わせ

関連記事

お問い合わせ

運営会社

詳しく見る