ごみを出さない「ゼロウェイスト」とは?簡単にできる取り組み方法5選

ゼロウェイスト_ライフスタイル

最終更新日:2024年3月21日

「ゼロウェイスト」とは?意味を簡単解説

英語で「ウェイスト(waste)」とは、「浪費する(無駄遣いする)」という意味を持っています。その対象には例えば、時間や物などが該当します。
しかし、今回の「ゼロウェイスト」では主に“資源の浪費をなくしてゴミを出さないこと”を目的とした行動や活動を指して使われています。

国・自治体・ライフスタイルにも取り入れられる「ゼロウェイスト」

世界のさまざまな国では、すでに当たり前のように取り組まれている「ゼロウェイスト」ですが、近年では日本でも精力的に取り組まれています。

例えば、今年2022年4月1日から施行された「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」=プラスチック新法も、プラスチックごみのゼロウェイストを目指す施策です。

また、自治体では徳島県上勝町が、2003 年に日本で初めてゼロウェイスト宣言をしました。上勝町では、町全体でごみを出さない社会づくりに取り組み、2020時点では町のリサイクル率は80%を超えたそうです。
☞参考:上勝町「WHY」HP

そして現在、ゼロウェイストは個々人のライフスタイルにも取り込まれ始めています。
では、個人でもできるゼロウェイストの取り組みをいくつかご紹介します!

個人でもできる「ゼロウェイスト」5つのアイディア

①パッケージレス商品をえらぶ

「パッケージレス」とは、商品のパッケージや梱包をなるべく使わず購入することを指します。
例えば次のようなものが該当すると考えられます。
・食品や洗剤などの量り売り(容器持参)
・化粧品(化粧品ブランド「SHIRO」など)

ゼロウェイスト_パッケージレス

SHIRO」では、以前からパッケージレスでの購入に対し“エシカル割”という割引を実施していましたが、2022年4月からは商品の紙箱やショッパーなどを有料にしました。エシカルブランドとしても有名なシロならではの“限りある森林資源を守る”ための取り組みです。
そのほかにも、ファッションブランド「アーバンリサーチ」では衣服購入時にショッパーの不要を申し出ると、UR CLUB会員なら“GREEN POINT”として10ポイントが付与されます。

②リサイクルできる商品をえらぶ

リサイクルとは、廃棄物や不用品を回収して再資源化することを言います。近年は、リサイクルできる素材を使用した化粧品や衣服なども増えてきましたね。
では具体的にどういったブランドがあるか、一例をご紹介します。
・ナチュラルコスメブランド「LUSH」
・コスメティックブランド「ロクシタン」

ゼロウェイスト_リサイクル

LUSHでは、2021年9月から循環型容器返却プログラム“BRING IT BACK”という取り組みが始まっています。この取り組みでは、元々実施されていた「対象の空容器を5個ショップに持ち込むと、フレッシュフェイスマスク1個との交換」のほかに、「対象容器1個につき30円をお会計時に使用」することができるようになりました。
また、ロクシタンの“グリーンプログラム” では、リサイクル対象の空き容器を店舗に持ち込むと、1回の来店でロクシタングリーンポイント(クラブオクシタニアポイント)を50ポイント付与されます。

③マイボトルを持ち歩く

ゼロウェイスト_マイボトル

マイバッグ同様、マイボトルの持ち歩きも最近はよく目にするようになりましたね。マイボトルを利用することで、会社などでも好きな飲みものを楽しむことができます。
また、カフェやコーヒーショップでも、マイボトルを持参するとカップ割引きをしてくれるケースも多いです。いくつか例を挙げてみましょう。

・スターバックスコーヒー(20円の割引)
・タリーズコーヒー(30円の割引)
・エクセルシオール カフェ(20円の割引)

ほかにもさまざまなお店でマイボトル・タンブラー割は実施されているので、ぜひ持ち込んでみてくださいね。持ち込む際のルールは各社で異なりますので、そちらも一度ご確認ください。

④量り売りを利用する

ゼロウェイスト_量り売り

最近ではスーパーなどでも見かけるようになりましたね。
量り売りは、「①パッケージレス商品をえらぶ」にも結び付きます。また、個人や各ご家庭で必要な量を必要なだけ購入することができるので、普段食材などを使いきれず捨ててしまうことがある方にはおすすめの買い方です。

量り売りで購入できるものも、現在は多岐に渡っています。
・食品(肉、醤油、ナッツなど)
・シャンプーなどのヘアケア商品
・洗剤(洗濯や食器洗い用など)

ほかにも、はちみつやお菓子、お米なども量り売りしているショップがあります。見た目もわくわくする量り売り、ぜひトライしてみてくださいね。

⑤買う前にちょっと考える

ゼロウェイスト_ちょっと考える

「そんなこと?」と思われるかもしれませんが、これが意外と大事です。食品の買い物や日用品、化粧品、衣服の買い物でも、つい衝動的に買ってしまう瞬間ってありませんか?
最近はさまざまな分野でネットショッピングができるようになったので、パソコンやスマートフォン1つで何でも簡単に購入できてしまいます。

そのため私は、特に化粧品や衣服類の購入では、“ちょっと考える=少し時間を置く”ことを大切にしています。例えば、アプリやネットで「ほしい!」と思ったときは、商品をカートに入れたあと1~2日ほど時間を置く。店舗に行くときは、事前に手持ちのモノやクローゼットの写真を撮っていくなど。

こうした、自分がちょっと冷静になれる用意をすることで「本当に必要かどうか」を考えるきっかけになります。よく考えて購入すると喜びもひとしおです!

ゼロウェイストで地球環境と資源にちょっといいこと

ごみの量を減らさなければいけない理由は?

別の記事でもご紹介しましたが、2022年3月29日、環境省の資料「一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和3年度)について」では、2021年(令和3年度)の日本におけるごみの総排出量は4,095万トンであったと公表しました。

この量について、環境省は“東京ドーム約110杯分”と表現しています。前年度比では、-72万トンとなり、東京ドーム約-2杯分削減できました。しかし、まだまだ多い状況です。

そして、ごみの量が増えることで発生する大きな問題が「最終処分場」の不足です。「最終処分場」とは、廃棄物を最終的に処分する場所のことです。廃棄物は、リサイクルされたりしない限りは、廃棄物の種類ごとに適切な処理がされた後、この最終処分場に埋められます。

現在はまだ、現状の最終処分場の容量で廃棄物を埋められていますが、前述したようにごみの総排出量はとても多いです。このことから、環境省は「令和3年版 環境・循環社会・生物多様性白書」にて次のように公表しています。

家庭から出る廃棄物の場合、最終処分場に埋められる量は、全国平均であと21.4年分

これはつまり、約22年後には廃棄物を最終処分場に埋められなくなってしまうことを意味します。

できることから廃棄量を減らしていこう

ゼロウェイスト_ごみと🌏

ごみで溢れかえる日本、少し想像しがたいですよね。

こうした現状から、もちろん政府や企業でもさまざまなゼロウェイストの取り組みはおこなわれています。ただ、個人でも少しずつ意識してごみの量を減らしていくことで、総量が減少していったらすばらしいと思います。

ゼロウェイストなライフスタイルは、「少しいいことをしてる!」と気持ちをあげてくれます。

日常の中で少しのいいこと、ぜひ実践してみてください。

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